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「国見時代も含めて一番苦労した年」高校サッカーの名伯楽、小嶺忠敏監督が指導歴51年目の冬に掴んだ選手権の舞台

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2019年11月19日

昭和、平成、令和と、3つの元号を監督として生き抜いてきた古参の将

長崎総科大附を4年連続7度目の選手権出場に導いた小嶺監督。今年のチームの出来栄えは?写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 今回で98回目を迎える全国高校サッカー選手権。令和最初の大会を制するのは果たしてどこか。青森山田が連覇を達成するのか、それとも昨冬ベスト4の尚志がリベンジを果たすのか。はたまた新興勢力が台頭するのか――。チームと選手たちが紡ぎ出す物語に、興味は尽きない。


 冬の檜舞台の対戦カードを決めるべく、11月18日に組み合わせ抽選会が行なわれた。まさに大会の行方を左右する運命の瞬間。代表校が決定していない群馬、千葉、神奈川、新潟、福岡以外の出場校が一堂に会する催しで、各チームのキャプテンが緊張した面持ちでくじに手を伸ばす。決まれば、トーナメント表にボードが掲げられ、時間の経過とともに48の空きスペースはどんどん埋まっていった。

 注目校同士の顔合わせになると会場が湧き、前年度王者・青森山田の対戦相手が常連校の米子北に決まった際はどよめきが起こったほどだ。各校の指揮官たちも注意深くその様子を見守っていたなかで、温かい眼差しで壇上に視線を送るひとりの人物がいた。2011年から長崎総科大附で指揮を執る名伯楽、小嶺忠敏監督だ。

 74歳を迎えた今もなお現場に立ち続ける小嶺監督。夏のインターハイ、冬の選手権、全日本ユース選手権(現・高円宮杯JFA U-18プレミアリーグ)でタイトルを勝ち取り、全国優勝は14回を数える。とりわけ、一時代を築いたのは島原商を経て、1984年に赴任した国見の時だ。

 厳しくも愛のある指導でチームを鍛え上げ、多くの選手をプロの世界へと送り込んできた。三浦淳寛、大久保嘉人、平山相太などを育て、名を挙げた教え子の数は枚挙にいとまがない。

 島原商で指揮を執り始めた1968年から数え、今年で51年目。昭和、平成、令和と、3つの元号を監督として生き抜いてきた古参の将は約半世紀に渡り、選手たちと膝を突き合わせてきた。

「長年やっているから、どうなるか分かるんですよ」

 柔和な表情を浮かべつつも、その目は今も昔も変わっていない。まさに高校サッカー界の生き証人である。

 その情熱は衰え知らずで、今年もチームの最前線に立ってきた。ただ、例年以上に難しかったようで、全国に導くまでには相当の苦労があったという。

「国見時代も含めて一番苦労した年だった。選手たちは能力があると思い込んでいるけど、『こんなもんじゃない』って思っていたね。だから、全国での立ち位置を考えなさいという話をしてきた」
 
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