【選手権】豪快に星稜を寄り切った鵬学園は、いかにして“強者”への道を突き進んできたのか

カテゴリ:高校・ユース・その他

森田将義

2019年11月04日

県内選手と県外選手が融合した新たな“カラー”

先制されても動じず、後半に逆転に成功。鵬学園(白)が抜け目ない戦いぶりで星稜を下した。写真:大友良行

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 県勢最多出場を誇る星稜に先制点を許したが、後半以降は拘りをのぞかせる相手を見て判断するサッカーで押し込み、見事2-1の逆転勝ち。2度目の選手権出場を手にした鵬学園の戦いぶりは、チームとして確かな成長の跡を感じさせるものだった。

 能登半島に位置する七尾市のサッカー活性化を目ざし、赤地信彦監督が鵬学園に赴任したのは、いまから7年前の2012年。選手権初出場を達成した2016年度は選手全員が地元出身者で、県外から有力選手が入学する星稜と比べて、戦力の差は歴然だった。選手権予選の決勝では攻め続けた星稜に対して粘り強い守備で対抗し、なんとか1-0で勝利。チームの新たな歴史を作ったものの、理想とするサッカーからは程遠かった。

 ただ、苦しみながら開いた全国への扉は、未来へと繋がっていく。
 
 サッカーに力を入れているとは言え、スタッフは赤地監督を含めてふたりしかいない。そのため、スカウトにまで手が回らない。チームのベースとなるのは地元出身の選手たちだが、懸命に戦う彼らの姿に胸を打たれた選手や、当時在籍していたプリンスリーグ北信越でのプレーに憧れた県外の選手が鵬学園の門を叩き始めた。今年のチームで言えば、1年時に国体選抜にも選ばれたMF永田貫太(3年)や名古屋グランパスU-15出身の技巧派MF鈴木嶺騎(2年)が愛知県の出身者。ゴールマウスを守るGK前原瑞穂(3年)も栃木県の出身者で、中学時代の指導者に勧められ、はるばる能登半島へとやってきた。

 
 そうした県内出身選手と県外からの選手が融合した、以前とは異なる鵬学園カラーが3年目を迎えた。言うなれば、勝負の年だ。一方で選手権に出場してからは相手にリスペクトされ、引いて守られる試合も増えた。この2年は”打倒・鵬学園”を目ざし守備を固める敵を崩し切れず、早期敗退するケースもあったが、そうした相手に打ち勝つための攻撃力も身につけてきた。新チームで挑んだ昨年11月の新人戦で頂点に立ったのは、まさに取り組みの成果だ。

 確かな手応えを感じながら、今年6月のインターハイ予選に挑んだが、思い通りの結果は得られない。準決勝で対戦した星稜は鵬学園を格上と見なし、攻撃の要である永田と鈴木にマンマークをつけて鵬学園のストロングポイントを封印した。加えて、守備ブロックを低く設定。粘り勝ちを狙った相手の術中にまんまとハマり、0-0からのPK戦負けで涙を飲んだ。
 

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