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「全てはラウンド・オブ16以降を戦うため」U-17日本代表、GL首位通過の裏に森山監督が施した様々な布石

カテゴリ:日本代表

松尾祐希

2019年11月03日

2勝1分けの好成績で1位突破を決めた

“死の組”と言われていたグループステージを2勝1分けの首位で通過したU-17日本代表。(C)Getty Images

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 堂々の首位通過だ。

 大会前、日本は難敵揃いのグループステージを突破できるか危ぶまれていた。欧州王者で攻守にタレントを揃えるオランダ、北米予選2位でクラウディオ・レイナ(ドルトムントU-19)擁するアメリカ、身体能力に秀でたセネガル。日本を率いる森山佳郎監督もU-17ワールドカップの開幕前に、容易に勝点を得られないと明かしていた。

「オランダはかなり強い。勝点4を取れれば3位でもノックアウトステージに上がれる可能性が高いけど、アメリカとセネガルが計算できる相手かというとそうではない」

 だが、蓋を開けてみると、森山監督の心配は杞憂に終わる。日本はオランダとの初戦で3−0の快勝。第2戦のアメリカ戦はスコアレスドローに終わったものの、最終戦でセネガルを1−0で下し、2勝1分の好成績で1位突破を決めたのだ。

 U-17日本代表がラウンド・オブ16行きのチケットを手にできた要因はいくつか挙げられるだろう。キープ力に秀でた西川潤(桐光学園高)と類まれなスピードを持つ若月大和(桐生一高)の2トップがオランダ戦でハマった点。GK鈴木彩艶(浦和レッズユース)、半田陸(モンテディオ山形)、鈴木海音(ジュビロ磐田U-18)らの守備陣が身体を張った守りを見せ、3試合を通じて無失点で終えられたこと。大前提にあるのは選手たちの頑張りだが、しかし見逃せないのは森山監督の緻密なマネジメントだろう。
 
 指揮官は大会が始まる前からラウンド・オブ16にピークが来るように逆算していた。ただ、グループステージを突破できなければ、全ては絵に描いた餅に終わってしまう。いかに強豪国から勝点を奪うか。「全ては初戦」。まず森山監督はオランダとの第1戦に照準を合わせ、入念に準備を進めて来た。とりわけ、試合前の4日間はオランダ対策に没頭。守備のやり方は選手たちに徹底的に落とし込み、3バック気味の特殊なビルドアップへの対処法を授けた。猛威を振るった西川と若月のコンビばかりに目が行きがちだが、開幕直前の教えがなければ、この快勝劇はなかったはずだ。

 続く2戦目。オランダ戦で数名の選手が足を攣ったため、西川と田中聡(湘南ベルマーレU-18)をスタメンから外した。初戦で活躍したふたりは無理をすればスタートからの起用も可能だっただけに、監督の心理からすれば使いたくなるのも無理はない。それでも、彼らをベンチに置いた。その決断は相当な覚悟を必要とした中で、選手たちがタフに戦った。

 確かにアメリカ戦は決して褒められる内容ではない。

「相手が思った以上に引いてきて、大和の背後も上手く使えなかった。もっと足もとで収められる選手やアイデアを出せる選手が必要だと思いました」

 半田が認めた通り、相手に研究され、自分たちの武器はことごとく封じられた。初戦のような連動性はあまり見られず、若月のスピードを生かした速攻も裏のスペースを消されて無効化。それでも粘り強く戦い、苦戦を強いられた展開で勝点1を得られたのは大きな意味があった。
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