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静岡ダービーで堂々プレーの18歳。”三足のわらじ”を履く川本梨誉の名を覚えておいて損はない

カテゴリ:Jリーグ

古沢侑大(サッカーダイジェスト編集部)

2019年11月03日

「ダービーは勝たなければいけない試合」(川本)

78分から出場した川本(46番)高度なテクニックとスピードのあるドリブルでゴールに迫った。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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[J1リーグ30節]清水1-2磐田/11月2日(土)/アイスタ
 
 1-1で迎えた78分。清水が得点を奪うために選んだ交代カードは川本梨誉(かわもと・りよ)だった。ユース所属の18歳で、トップチームにも出場できる2種登録選手。前々節の浦和戦でJ1デビューを飾り、この静岡ダービーがJ1での2試合目だ。
 
「1-1という状況で引き分け狙いはしなかったし、ひとり少ないなかで自分が一番元気なので、もっとゴールを狙いたかった。何もできなかったのが悔しい」と試合を振り返る川本は、さらに「もっとゴールに向かえるシーンがあったと思うし、個人でも打開できるようにしなければいけない」と反省を口にした。
 
 確かにボールに絡む回数は少なく、パスを受けようと懸命に動き出しを繰り返すも、味方と呼吸が合わない場面も多かった。それでも80分に見せた、ボールキープで相手を翻弄したプレーからは、18歳とは思えない落ち着きが感じられた。
 
 そして静岡ダービーの雰囲気もいつもと違う特別感を感じたようだ。
 
「サポーター、選手、スタッフが勝ちたいという気持ちをすごく出していて、良い雰囲気でサッカーができた。苦しい状況でしたが、試合は楽しめました。ただ、ダービーは勝たなければいけない試合です。ひとり少なくてもやれなければいけないと思うし、そこは突き詰めていきたい」
 
 そんな川本はU-18日本代表に招集され、合宿でチームを離脱していたにも関わらず、この日のダービーのために一時、チームに復帰していた。怪我人が多かったとはいえ、篠田善之監督からの信頼の厚さが感じられる。
 
 さらには開催中のJユースカップ(ユ―スチームの日本一を決める大会)において、10月27日に行なわれた東京Vユ―ス戦(4-0)にも出場するなど多忙を極めている。
 
 試合後には代表に再合流するため、試合後すぐの「夜の電車で出発する」という。トップ、ユ―ス、代表と“三足のわらじ”を履く川本。来季のトップ昇格が決定しているこの若武者の名を覚えておいて損はない。
 
取材・文●古沢侑大(サッカーダイジェスト編集部)
 
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