肉弾戦でも果敢に勝負! サラゴサで奮闘中の香川真司、シーズン序盤戦で見えた強みと課題

カテゴリ:海外日本人

中村僚

2019年10月03日

驚くべき香川の順応能力

自身にとって念願だったスペインの地で躍動を続ける香川。上々なスタートを切った彼のプレーぶりを分析する。 (C) Mutsu KAWAMORI

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 香川真司がレアル・サラゴサに移籍してからおよそ2か月が過ぎた。

 チームはセグンダ(2部)8節を終えた段階で、1試合未消化ながら4勝3分けで無敗を維持し、勝点15で3位につけている。まだ気が早いが、2012−13シーズン以来のプリメーラ(1部)復帰に向けて、まずまずのスタートを切ったと言えるだろう。

 かねてから「憧れ」と公言していたスペインの地に足を踏み入れた香川も、おそらくは大幅な減俸を受け入れて加入したチームのなかで、7試合に出場して2得点と結果を残し、確かな地位を築いている。

 ここでは、サラゴサの序盤戦の戦いと日本代表MFの役割を見ていく。

―――◇―――◇―――

 今シーズン、サラゴサは開幕戦こそ4−2−3−1で臨んだが、基本フォーメーションは4−3−1−2だ(場合によって使い分けている)。ボールを大事に持ち、アバウトなロングボールは少ないものの、攻撃の起点となるイニゴ・エグアレスとハビ・ロスに預けると、まず見るのは最前線。ラファエル・ドゥワメナとルイス・スアレスという、スピードとパワーを有した2トップに送り込むことが最優先タスクとなっている。

 明確なビルドアップの形はないが、基準は一番前という、分かりやすい流れが構築されている。前線に大きなスペースがある場合は、2トップだけでゴールを脅かせるというのが強みだ。

 その最前線が防がれた時に、選択肢になるのが香川である。いずれのシステムでもトップ下に入り、相手のDFラインと中盤の間、いわゆるバイタルエリアでボールを受ける。その狭いエリアでボールを収め、次の局面へと展開する力は、セグンダのなかでも図抜けている印象だ。

 さらには、香川の順応力にも驚かされる。

 プリメーラに比べて技術的に見劣りするセグンダは、なんでもない状況でのパスやトラップのミスが散見する。そうなった際には、イーブンのボールを奪い合う、激しい接触プレーが起きる。怪我が起きかねない肉弾戦だ。

 事実、4節のアルコルコン戦ではそうした場面が度々見られた。また、最初の2~3試合までは、香川の頭上を超えるロングボールが頻発し、その存在感が消えることもしばしばだった。

 だがそんななかでも香川は、相手DFとのコンタクトを恐れずにバイタルエリアに飛び込み、集中的に狙われてもおかしくない場所でボールを収め、鋭いターンで前を向いてはチームを前進させた。5節のエストレマドゥーラ戦でシーズン2ゴール目を決めたあとは、チームも確度の低いロングボールを頻繁に蹴るより、まずは、日本代表MFにパスを繋げて、展開を落ち着かせる場面が増えた。

 香川がチームからの信頼を得ているのは、技術の高さはもちろん、小柄ながら肉弾戦でも危険を厭わずにプレーできる勇気を持っている点が、大きな要素なのだろう。

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