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【現地発】エムバペが移籍したいのはマドリーではない。パリSGは「引き留め策」のためにネイマールが邪魔になった

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2019年07月29日

エムバペが本当にプレーしたがっているチームは?

パリSGが目指すのはエムバペ(右)を中心としたチーム。もはやネイマール(左)は不要になった。(C)Getty Images

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 パリ・サンジェルマンのキリアン・エムバペは、長年フットボール界の頂点に君臨しているバルセロナのリオネル・メッシの後を継ぐ存在と目されている。彼がバルサの宿敵であるレアル・マドリーでのプレーを希望しているという噂は、スペイン・メディアを中心に再三にわたって報道されてきた。

 パリSGのナセル・アル=ケライフィ会長もそう考えている1人だったが、今年5月、自らのネットワークを駆使してエムバペが希望している移籍先を調査すると、意外な結果が導き出された。この怪物FWが本当にプレーしたがっているチームは、マンチェスター・シティだったのだ。

 エムバペがまだモナコに在籍していた2017年にジョゼップ・グアルディオラ監督率いるシティから獲得の打診を受けて以来、両者は時々、連絡する仲となった。そしてコンタクトを繰り返している間にエムバペはすっかりこのカタルーニャ人指揮官の虜になったというのだ。

「もっと責任のあるポジションを志す時が来ている。そのステップアップをパリ・サンジェルマンで果たすことができればそれに越したことはない。でも難しいのであれば、他のクラブで新しいプロジェクトを始めることになるかもしれない」

 5月19日(現地時間)に開催されたリーグ・アンの年間アワードでエムバペがこのスピーチを行なった時にも、「すわ、マドリーへのラブコールか」とマドリード方面のメディアは色めき立った。しかし実際は、彼の意図は別のところにあったのだ。
 
 問題はパリSGがこの状況にどう対応するかだ。移籍希望先が予想していたところと違っていたとしても、エムバペの頭の中に「近い将来に環境を変える」という選択肢があるのは間違いない。現行の契約は2022年6月までで、年俸は手取りで1200万ユーロ(約15億円)。パリSGは2025年まで契約を延長したい意向を持っているが、そのためには待遇の見直しが不可欠だ。

 パリSGが調査したことによると、シティは非公式ながら「市場に売りに出されている場合」という条件付きでエムバペへの関心をすでに認めており、彼らがアクションを起こすとすれば、契約満了まで1年を切った来年の夏だという。一方のエムバペも移籍するのであれば、同じタイミングの2020年夏と考えている。ファーストオプションは残留であるとされるが、もちろん全ては条件次第だ。
 
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