鹿島加入内定FW染野唯月が感じた重圧… 1得点も尚志高指揮官がエースに苦言を呈した理由

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2019年07月09日

DFの視界から消える動きでPKを獲得し、自ら決める

プレミアリーグEAST9節の浦和戦で1ゴールを挙げた尚志のFW染野。写真:安藤隆人

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「尚志に来て自分が成長したことで、こうしてアントラーズに帰ることができた。ここに来て本当に良かったと思います。やっぱり高校サッカーの良さというものがあって、仲間を背負って戦う気持ちだったり、上下関係だったり、挨拶やゴミ拾いなど学校生活の面でもそうですし、人間として大きく成長させてもらいました。一度外を見て視点が変わったし、視野が広がったと思います」
 
 来季から鹿島アントラーズ入りが内定したFW染野唯月(そめの・いつき)は、鹿島内定が発表された時、こう心境を話していた。鹿島アントラーズつくばジュニアユースからユースに昇格できずに、再起を誓ってやってきた福島の尚志高。仲村浩二監督にボランチからFWにコンバートされ、昨年はプレミア昇格達成と選手権ベスト4と高校屈指のストライカーへと成長をした。
 
 新シーズンに入ると、プレミア開幕戦で柏レイソルU-18を相手に圧巻のハットトリックで周囲の度肝を抜いたが、それ以降は日本高校選抜で2試合不在となり、第4節の鹿島ユース戦で復帰するが、そこから3試合連続ノーゴール。第7節のジュビロ磐田戦で開幕以来となるゴールを挙げるが、翌8節の大宮アルディージャ戦は負傷によりメンバーから外れた。
 
「チームにもっと貢献しないといけないし、チームをプレミアに残さないといけない」
 
 迎えた9節のアウェー・浦和ユース戦。スタメン復帰した染野は、鹿島内定発表後初の公式戦を迎えた。
「これでようやくインターハイやプレミアに集中できますし、当然これからは今まで通りプレーをしていたらダメですし、何か違うものを見せないといけない。まずは点を取ることを前提にしてやりたいです」
 
『鹿島内定の染野』として、立ち上がりから何度も浦和ユースゴールに迫った。チームは開始早々の2分に浦和ユースのFW與那覇航和に先制点を許すが、ここから染野が存在感を示した。

 
 10分には右サイドを突破したMF松本岳士の折り返しを、ニアに走り込んでダイレクトシュート。これはゴール右に外れたが、29分にはセットプレーからのこぼれを右サイドで拾うと、プレスに来たDFを股抜きでかわし、グラウンダーのクロスを供給。
 
 そしてチャンスメイクを見せた後の34分だ。MF渡邉光陽のインターセプトから左サイドに展開されたボールに対し、染野は一度DFの視界から消える動きを見せて、一気にペナルティエリア内のニアのスペースに猛ダッシュした。そこにグラウンダーのクロスが届くと、応対した相手の前に身体をねじ込みながら、ボールを受け流してそのまま反転した際に倒され、PKを獲得。そして、このPKを冷静にゴール左隅に蹴り込み、チームに同点ゴールをもたらした。
 
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