CBと攻撃的MFに人選が偏り、ボランチとサイドに手薄感
フルと五輪両代表を兼ねる森保一監督は、ワールドカップ予選と東京五輪を控え、すべての層の経験値を高めていきたい意図は読み取れるが、逆に過度な気配りが非効率な実験を増やしている感も強い。
コパ・アメリカ(以下コパ)は、日本サッカー界の置かれた状況を考えれば、そもそも参加承諾が無茶な大会だった。ただし出場すると決めてしまった以上、少なくともキリンカップくらいは準備に当てるべきで、来日したトリニダード・トバゴやエルサルバドルは、むしろコパに臨む若いチームのスパーリング・パートナーに適していた。おそらく主催者側が気遣う観客動員や視聴率も、久保の出場時間が延びることで十分に補えたはずである。
結局ぶっつけ本番のコパは、センターバック(CB)候補と攻撃的MFに人選が偏り、ボランチとサイドが手薄になっている。3バックでは右ウィングバック(WB)、4バックなら左サイドバック(SB)の適任者を欠くので、開幕後も試行錯誤が続きそうだ。それでも中山雄太をMF登録に回すほどCB候補者が名を連ねる以上、第一案は3バックと考えるのが妥当だ。サイドから押し上げ攻撃のサポートを期待するなら冨安健洋を右に置くのが得策だが、圧倒的な経験値を考慮すれば中央配置でリーダーシップを期待したい。
コパ・アメリカ(以下コパ)は、日本サッカー界の置かれた状況を考えれば、そもそも参加承諾が無茶な大会だった。ただし出場すると決めてしまった以上、少なくともキリンカップくらいは準備に当てるべきで、来日したトリニダード・トバゴやエルサルバドルは、むしろコパに臨む若いチームのスパーリング・パートナーに適していた。おそらく主催者側が気遣う観客動員や視聴率も、久保の出場時間が延びることで十分に補えたはずである。
結局ぶっつけ本番のコパは、センターバック(CB)候補と攻撃的MFに人選が偏り、ボランチとサイドが手薄になっている。3バックでは右ウィングバック(WB)、4バックなら左サイドバック(SB)の適任者を欠くので、開幕後も試行錯誤が続きそうだ。それでも中山雄太をMF登録に回すほどCB候補者が名を連ねる以上、第一案は3バックと考えるのが妥当だ。サイドから押し上げ攻撃のサポートを期待するなら冨安健洋を右に置くのが得策だが、圧倒的な経験値を考慮すれば中央配置でリーダーシップを期待したい。
3バックの場合、最も難しいのが右WBの人選だが、対戦相手との力関係を考えれば、守備力を計算できる原輝綺が有力。しかし指揮官がサイドの攻防で先手を取ることを優先したり、追う展開で攻撃力を高めたりする場合は、トゥーロン国際から合流した伊藤達哉、あるいは運動量と闘争心に満ちた渡辺皓太の抜擢もあるかもしれない。所属の大分では3バックの一角やSBも努める初代表の岩田智輝も、順応次第ではチャンスが巡ってくる可能性があるし、場合によってはレフティの杉岡大暉、菅大輝のどちらかを右に回す苦肉の策も考えられる。
ボランチは柴崎岳が軸になるが、むしろ今回は守備力の方が欠かせない条件になるので、中山だけではなく板倉滉もボランチに回ることがあるかもしれない。
ボランチは柴崎岳が軸になるが、むしろ今回は守備力の方が欠かせない条件になるので、中山だけではなく板倉滉もボランチに回ることがあるかもしれない。