【横浜】雌伏の時を経て「やっとスタートを切れた」扇原貴宏の期する想い

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2019年05月20日

今回の神戸戦を「ラストチャンス」と捉えて

リーグ戦では今季二度目の先発となった神戸戦で、扇原は攻守両面で抜群の存在感を示し、4-1の完勝に大きく貢献した。(C)SOCCER DIGEST

画像を見る

「今日、やっとスタートを切れて良かったです……個人としての、スタート」
 
 期するものが、あった。
 
 5月18日のJ1リーグ第12節、ホームで迎えた神戸戦で、扇原貴宏は今季二度目のスタメン出場を果たす。横浜の今季の基本システムは4-3-3。中盤のトライアングルは、アンカー+二枚のインサイドハーフの逆三角形で、ここまで扇原はアンカーの二番手という位置付けだった。だが、神戸戦では2ボランチ+トップ下の正三角形に変更。アンカーのレギュラー格である喜田拓也と中盤の底でコンビを組んだ。
 
 前回先発したのは、8節のアウェー札幌戦。試合は0-3の完敗だった。この時はアンカーでプレーしたが、思うようにゲームをコントロールできず、57分に途中交代を命じられている。結果を残せなかった。それだけに、扇原は今回の神戸戦を「ラストチャンス」と捉えて、ピッチに立っていたという。
 
 試合序盤から、ここにも扇原、そこにも扇原、またまた扇原、といった具合に、積極的にプレーに関与しては、チームを活性化していた。テンポ良くパスを捌いては、守備のリスクマネジメントも徹底し、ピンチを未然に防ぐ。
 
 最初からアグレッシブな姿勢を見せたのには、やはり0-3で敗れた前節の古巣C大阪戦が影響していたのだろう。扇原自身は3失点目を喫した5分後の70分に途中出場したが、二度の強烈なミドルも空砲に終わるなど、アピールに失敗した。
 
「(神戸戦では)ハードワークをすること。あとはしっかりと周りに声をかけて。自分が先頭に立って、気持ちを見せるプレーを心がけました。前節はそういう戦う部分だったり、走るというところが足りなかったと思う。だから、自分が率先してできれば、と」
 
 その言葉通りのパフォーマンスだった。腕章を巻いてキックオフの笛を聞いた神戸戦は、4-1の完勝だった。扇原自身、決定的な仕事に絡んだわけではなかったが、攻守両面でフル稼働し、抜群の存在感でチームを下支えした。
 
「前節(C大阪戦)はチームとして内容が良くなかった。悪い試合をした次ということで、(神戸戦は)大事な試合だった。多少、メンバーだったり、システムが変わったなかでも、結果を出せたのは良かった」
 
【横浜FM 4-1 神戸 PHOTO】流れるようなパスワークで4発快勝!にっこり笑顔を見せた横浜の選手たち!!

【マルコス・ジュニオールPHOTO】気合が入ったゴールパフォーマンスをカメラ目線で激写!!!
【関連記事】
【横浜】「プロになって、一番完璧かも」遠藤渓太が明かす絶妙アシストの舞台裏
【横浜】“必殺技”を決めるマルコスの隣で、仲川輝人が「その場のノリで」取った行動とは?
【横浜|採点&寸評】圧巻の4発完勝! 遠藤、三好と東京五輪世代のアタッカーが躍動
番記者が選ぶ、平成の横浜F・マリノスベスト11! J1連覇メンバーに中村俊輔、川口能活の錚々たる顔ぶれ
【横浜】最多得点の名古屋も大いに困惑!? 懐の深さを示した“守備の駆け引き”

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ