目指すスタイルには変化が加えられているだろう。
それにしても、気の毒である。日本代表にとってワールドカップの次に重要な国際大会であり、結果が求められるアジアカップ(2015年1月)に、ハビエル・アギーレ監督は就任後わずか6試合で臨まなければいけないのだから。
【写真】アギーレが選んだ新生日本代表
もっとも、初采配からの期間の短さで言えば、前任のアルベルト・ザッケローニ監督のほうが過酷だった。2010年10月8日のアルゼンチン戦で初めて指揮を執り、4日後に韓国戦と、たった2試合のテストマッチだけでカタール・アジアカップに臨んでいる。
ただ、ザッケローニにとって幸運だったのは、目の前に前任の岡田武史監督が築き上げ、南アフリカ・ワールドカップでベスト16進出の結果を手にしたチームがあったことだ。20代半ばの、これからキャリアのピークを迎えようとしている上り調子の選手が多く、守備的スタイルだったとはいえ、ワールドカップで世界を相手に自信を掴んだのも大きかった。
本田圭佑をエースに据え、遠藤保仁と長谷部誠の2ボランチなど前体制の主力を移植しながらの「マイナーチェンジ」。主戦システムとなった4-2-3-1も、岡田体制下のワールドカップ予選を通じて採用された戦い慣れた形だった。
ウルグアイとの初陣に臨むアギーレ監督にとって難しいのは、ブラジル・ワールドカップで惨敗を喫した日本代表には今、「改革」が求められていることだ。失意を味わったワールドカップメンバーも、応援するサポーターも、我々メディアも、「なにを変えてくれるのか」に最も注目しているはず。もちろん、今回の9月シリーズには12人のワールドカップメンバーが選ばれているので(9月4日に長谷部が離脱)、それなりに前体制のチームが引き継がれるかもしれないが、仮にお馴染みの顔ぶれが先発リストに並んでも、目指すスタイルには大きな変化が加えられているだろう。
最大のポイントは、やはり「守備」だ。過去に指揮を執ったクラブを見ても、アギーレ監督は選手に守備の局面における激しさや献身性を求めており、素早い切り替えからのカウンターで相手ゴールに迫ることを得意としてきた。いわば受け身に徹した「弱者のサッカー」である。
そういう意味では初陣のウルグアイ戦は、今後の世界を見据えた戦いの「モノサシ」になる一戦だろう。1年前の8月、宮城スタジアムでまさに「自分たちのサッカー」を貫いた日本は、ウルグアイに2-4と粉砕された。パスをつなぎながら人数をかけて前に出ては、カウンターから裏のスペースを突かれて失点を重ねてしまう。そんな1年前と同じ光景が、札幌ドームのピッチで繰り返されることはないはずだ。
【写真】アギーレが選んだ新生日本代表
もっとも、初采配からの期間の短さで言えば、前任のアルベルト・ザッケローニ監督のほうが過酷だった。2010年10月8日のアルゼンチン戦で初めて指揮を執り、4日後に韓国戦と、たった2試合のテストマッチだけでカタール・アジアカップに臨んでいる。
ただ、ザッケローニにとって幸運だったのは、目の前に前任の岡田武史監督が築き上げ、南アフリカ・ワールドカップでベスト16進出の結果を手にしたチームがあったことだ。20代半ばの、これからキャリアのピークを迎えようとしている上り調子の選手が多く、守備的スタイルだったとはいえ、ワールドカップで世界を相手に自信を掴んだのも大きかった。
本田圭佑をエースに据え、遠藤保仁と長谷部誠の2ボランチなど前体制の主力を移植しながらの「マイナーチェンジ」。主戦システムとなった4-2-3-1も、岡田体制下のワールドカップ予選を通じて採用された戦い慣れた形だった。
ウルグアイとの初陣に臨むアギーレ監督にとって難しいのは、ブラジル・ワールドカップで惨敗を喫した日本代表には今、「改革」が求められていることだ。失意を味わったワールドカップメンバーも、応援するサポーターも、我々メディアも、「なにを変えてくれるのか」に最も注目しているはず。もちろん、今回の9月シリーズには12人のワールドカップメンバーが選ばれているので(9月4日に長谷部が離脱)、それなりに前体制のチームが引き継がれるかもしれないが、仮にお馴染みの顔ぶれが先発リストに並んでも、目指すスタイルには大きな変化が加えられているだろう。
最大のポイントは、やはり「守備」だ。過去に指揮を執ったクラブを見ても、アギーレ監督は選手に守備の局面における激しさや献身性を求めており、素早い切り替えからのカウンターで相手ゴールに迫ることを得意としてきた。いわば受け身に徹した「弱者のサッカー」である。
そういう意味では初陣のウルグアイ戦は、今後の世界を見据えた戦いの「モノサシ」になる一戦だろう。1年前の8月、宮城スタジアムでまさに「自分たちのサッカー」を貫いた日本は、ウルグアイに2-4と粉砕された。パスをつなぎながら人数をかけて前に出ては、カウンターから裏のスペースを突かれて失点を重ねてしまう。そんな1年前と同じ光景が、札幌ドームのピッチで繰り返されることはないはずだ。