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高揚感に欠けたサウジ戦…アジア制覇への機運は「日本らしく」勝ってこそ高まるのでは?|アジア杯

カテゴリ:日本代表

佐藤俊

2019年01月22日

守備が機能して勝ったのは、森保監督の戦略的な勝利ともいえるが…

サウジ戦は1-0で勝利。準々決勝進出は決めたものの、堂安ら攻撃陣は不完全燃焼に終わった。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 76.3%対23.7%、サウジアラビア戦のボール保持率だ。
 
 ボールを保持したからといって試合に勝てるわけではない。実際、この試合は23%の日本が1-0で勝っている。だが、60%を超えるとほぼボールを支配されたと選手が感じると言われており、プレーした選手は「持たれているな」とストレスを抱えてプレーしていただろう。
 
 一方的にボールを支配されていたが、日本はサウジアラビアに持たせていた感も受けた。
 
 前からプレッシングをかけ、ボールを取りにいって、どうにもならないから引いたというよりは、相手をスカウティングした結果、引いて守って耐える戦術が指示されており、それを90分間、しっかりと遂行したということだろう。左サイドバックの長友佑都ももう少し前にポジションを取れたはずだが、相手にスピードのある選手が多いので、リスクを冒さずに守備重視というスタンスを保っていた。
 
 その結果、サウジアラビアには何もさせなかった。守備のブロックを敷いてカウンター、あるいはセットプレーで点を取って勝つというのは、サンフレッチェ広島時代の森保一監督の得意なやり方でもある。攻撃能力の高いサウジアラビアと真っ向勝負するよりもJリーグでも勝ってきたやり方を徹底し、勝負に徹した。

 それが機能して勝ったのは、森保監督の戦略的な勝利ともいえる。
 
 しかし、果たしてこの勝利が歴代の優勝チームが経験してきたアジアカップのターニングポイントとなるような試合となったといえるだろうか。
 
 過去、優勝した時のターニングポイントになった試合、例えば2004年中国大会のヨルダン戦は互いに力を出しあった総力戦の末にPK戦となり、半ば棺桶に足を突っ込んだ状態から川口能活の神かかったセーブで勝利を得た。
 
 2011年カタール大会の準々決勝のカタール戦では一度は逆転されたが、香川真司のゴールで追いつき、最後は控え組の伊野波雅彦が決めて勝利するという激戦を制して波に乗った。ふたつの試合に共通するのは、ともにそれぞれのスタイルを全面に打ち出し、がっぷり四つに組んだ総力戦の末の劇的な勝利だったということだ。その勝ち方は、チームに自信と勢いをもたらした。
 
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