3連続逆転勝利で全国へ!福岡の"赤い彗星"が無類の勝負強さを見せつけて冬へ加速

カテゴリ:高校・ユース・その他

川端暁彦

2018年11月11日

「打倒東福岡」の包囲網に苦戦するも…

東福岡は決勝でも先制される苦しい展開を強いられたが、そこから2点を奪って地区予選を制した。写真:川端暁彦

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 レベルファイブスタジアムに試合終了のホイッスルが鳴り響くとともに東福岡の選手たちが浮かべたのは、歓喜というより、どこかホッとしたような表情だった。どこの高校も「打倒東福岡」で向かってくる中、独特の難しさがあったのは間違いない。初戦からPK戦にもつれ込む死闘となり、以降の3試合もすべて逆転勝ち。楽な試合はひとつとしてなかった。
 
 森重潤也監督も「厳しいゲームの連続でした」と率直に振り返る。厳しくなった要因には自分たちのミスもあったが、なにより「筑陽学園さんも東海大福岡さんも、みんな強かったですから」という言葉通り、福岡県の実力校が「打倒東福岡」の一念を胸に全身全霊で向かってきたからこその苦戦だった。「インターハイの地区予選で当たった相手との対戦が続いたのもあった」と指揮官が言うように、夏の反省点をフィードバックしてきている相手とやる難しさもあったかもしれない。
 
 筑陽学園との決勝戦も、そんな予選の流れを象徴するようなゲームとなった。両ワイドをダイナミックに使っていく東福岡らしい攻撃も見せて押し込む展開となったが、相手の堅い守りをなかなか崩すには至らない。32分にはFW赤司匠に見事なゴールを決められてしまい、0-1のビハインドで後半を迎えることとなった。
 
 ただ、ここからの流れも予選を象徴するもの。後半開始早々にMF中村拓也がロングボールからディフェンラインの背後を取ってのゴールを沈め、以降も攻勢を継続。相手のカウンターに対するリスクマネジメントもしながら徐々に攻め駒を投入して追い詰め、延長前半3分に1年生MF青木俊輔の決勝点で2-1と勝利を収めてみせた。
 
 3試合連続で先手を取られたことは大きな課題ではあるのだが、3試合連続で巻き返せたというポジティブな解釈もできる。「最終的に結果が出せたのは、相手の強さに負けないだけのなにかを出せたということ」(森重監督)である。負けられないプレッシャーがかかる中で先手も取られながらの3連続逆転勝利は、選手たちが持つ逞しさの証明だった。
 
 とはいえ、「全国へ向けて、本当に上を目指したいのであれば、もっともっと逞しくならないといけない」(森重監督)のも間違いない。予選特有の緊張感を伴う真剣勝負で個々の課題も出た中で、東福岡の伝統であるタフなチーム内競争を重ねつつ、どこまで強くなれるか。
 
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