サウジ戦で流れを失ったのは、先発9名を入れ替えた影響も否めない
文字通りの完敗だった。アジアU-19選手権準決勝、サウジアラビアと対峙した日本は攻守に機能不全に陥って前半に2失点。後半は反撃を見せたものの、繰り出す刃は最後まで相手に届かず。0-2のまま逃げ切られ、アジア連覇の道は断たれた。
ピッチ外から試合を見守ることとなった主将のMF齊藤未月が「今の僕らとは力の差があったと思う」と率直に認めたように、相手のサウジアラビアが一枚も二枚も上だったのは確かだろう。前線からのプレッシングは個々の身体能力の高さに加えて連動性もあり、日本のビルドアップを序盤から壊乱状態に陥れた。
日本はこの日、立ち上がりから3-4-2-1システムを採用。これはサウジアラビアの強力攻撃陣に対応するための術策であり、「より日本の良さを押し出すため」(影山雅永監督)の選択だったが、指揮官の意図したようには機能しなかった。もともと今大会ではCBを増やして守備固めに入る状況で使われていたこともあり、このシステムの採用で守備的なイメージが選手たちのなかで強まり過ぎた部分もあったかもしれない。
ピッチ外から試合を見守ることとなった主将のMF齊藤未月が「今の僕らとは力の差があったと思う」と率直に認めたように、相手のサウジアラビアが一枚も二枚も上だったのは確かだろう。前線からのプレッシングは個々の身体能力の高さに加えて連動性もあり、日本のビルドアップを序盤から壊乱状態に陥れた。
日本はこの日、立ち上がりから3-4-2-1システムを採用。これはサウジアラビアの強力攻撃陣に対応するための術策であり、「より日本の良さを押し出すため」(影山雅永監督)の選択だったが、指揮官の意図したようには機能しなかった。もともと今大会ではCBを増やして守備固めに入る状況で使われていたこともあり、このシステムの採用で守備的なイメージが選手たちのなかで強まり過ぎた部分もあったかもしれない。
「私の思うとおりにはならなかった」
試合後、影山監督がそう言って肩を落としたように、相手に押し込まれて5バックになり、全体に後ろに重くなってしまい、攻めの糸口がつかめず。1対1の戦いにさらされるなか、個の戦いで負けが相次いでしまったこともあり、試合の流れを完全に失った。
「あの苦しい時間帯で耐えないといけなかった」と振り返ったのはDF石原広教だが、準々決勝から先発メンバー9名を入れ替えたために(安部裕葵はACL決勝のため帰国)、齊藤ら主力選手がベンチにいた影響があったのも否めない。そして29分、カウンターからミスが絡んで喫した失点はチーム全体の心理面に及ぼした影響も深刻だった。パニックに近かったのかもしれない。
ここから日本は荻原拓也を左MF、石原を左サイドバックに回した4-4-2にシフトチェンジ。なんとか修正を図ったが、影山監督も「あれだけモビリティとランニングをされた時、(DFを)4枚にするのはさらにリスクがある」と認めたように、守備面を考えればこれもまた際どい選択だった。もちろん、攻守で後ろ向きのプレーが増えていた中で活を入れるための荒療治でもある。
試合後、影山監督がそう言って肩を落としたように、相手に押し込まれて5バックになり、全体に後ろに重くなってしまい、攻めの糸口がつかめず。1対1の戦いにさらされるなか、個の戦いで負けが相次いでしまったこともあり、試合の流れを完全に失った。
「あの苦しい時間帯で耐えないといけなかった」と振り返ったのはDF石原広教だが、準々決勝から先発メンバー9名を入れ替えたために(安部裕葵はACL決勝のため帰国)、齊藤ら主力選手がベンチにいた影響があったのも否めない。そして29分、カウンターからミスが絡んで喫した失点はチーム全体の心理面に及ぼした影響も深刻だった。パニックに近かったのかもしれない。
ここから日本は荻原拓也を左MF、石原を左サイドバックに回した4-4-2にシフトチェンジ。なんとか修正を図ったが、影山監督も「あれだけモビリティとランニングをされた時、(DFを)4枚にするのはさらにリスクがある」と認めたように、守備面を考えればこれもまた際どい選択だった。もちろん、攻守で後ろ向きのプレーが増えていた中で活を入れるための荒療治でもある。