[インターハイ準々決勝]桐光学園５‐０富山一／８月11日／三重交通G

　強豪・桐光学園（神奈川２）を８年ぶりのベスト４に導いたのは、プロ注目の２年生10番だ。
 
　８月11日、インターハイの準々決勝が行なわれ、桐光学園は富山一（富山）と対戦。５－０の完勝を収めた一戦で圧倒的なパフォーマンスを見せたのが、桐光学園の西川潤（２年）だった。
 
　西川は試合開始からエンジン全開。開始４分で２本のシュートを放つと、前半５分だ。左サイドを打開した岡孝樹（３年）がゴール前にラストパスを送ると、西川は利き足ではない右足でゴールを奪取。そして、何よりも凄かったのが、35＋４分の一撃だ。
 
　ペナルティエリア手前でボールを受けた西川はここからドリブルを開始。瞬時にコースを見極めて並走するDFを振り切ると、次はふたり同時にマークを外す。最後はGKを冷静にかわし、ネットを揺らしたのだ。

　観客席からも大きな歓声が上がり、圧巻のドリブル＆シュートに多くの人が熱狂した。
 
　４－０で迎えた後半32分にも得意の左足でネットを揺らし、ハットトリックを完成させた西川。脅威の決定力とハイレベルなプレーでチームの勝利に貢献した。
 
　横浜Jrユース時代から将来を嘱望されていた西川は、ユースではなく桐光学園に進学。中村俊輔（磐田）らが背負った10番を入学前の３月下旬から託されるなど、特大級の期待を懸けられてきた有望株だ。

　来年のU-17ワールドカップを目指すU-16日本代表でもエースの重責を担っており、鈴木勝大監督も「サッカー界の星になる可能性がある」と西川の将来性に太鼓判を押す。それを考えれば、２種年代最高峰のプレミアリーグに参戦する富山一に対して見せたパフォーマンスになんら不思議はない。
 
　桐光学園で輝きを放っている２年生10番。すでにＪクラブのスカウト陣が熱視線を送っており、今後の動向に注目が集まっている。

　では実際にＪクラブのスカウト陣は、プロ注目アタッカーのプレーをどのように見ているのだろうか。あるＪクラブのスカウトに話を聞いてみた。