「我々は審判から何も得られなかった」…
5月3日(現地時間)、ヨーロッパリーグ(EL)準決勝の第2レグでマルセイユは1-2でレッドブル・ザルツブルクに敗れたものの、2戦合計スコア3-2で決勝進出を果たした。
後半に0-2とされて合計スコアで追いつかれたアウェーのマルセイユは、延長後半の116分にCKから交代出場のロランドがゴール左隅に流し込んで貴重なゴールを奪ったが、そのCKを奪ったプレーは誤審だった。ザンボ・アンギサのシュートは、味方であるオカンポスに当たってゴールラインを割ったからだ。
後半に0-2とされて合計スコアで追いつかれたアウェーのマルセイユは、延長後半の116分にCKから交代出場のロランドがゴール左隅に流し込んで貴重なゴールを奪ったが、そのCKを奪ったプレーは誤審だった。ザンボ・アンギサのシュートは、味方であるオカンポスに当たってゴールラインを割ったからだ。
勝敗を決するゴールが“存在しないCK”によって生まれたことについて、ザルツブルクは試合中も終了後も激しくカラセフ主審に詰め寄り、そしてメディアに対しても怒りをぶちまけている。
「とても失望している。我々は決勝へ進出するのに相応しかった。判定は受け入れがたい。審判は自分たちをリスペクトすることを我々に求めてくるが、我々は彼らから何も得られなかった」(『Salzburger Nachrichten』より)
守護神ヴァルケがこのように語れば、2点目のゴールを生み出した(公式記録はB・サールのオウンゴール)シュラガーは審判に対しても、自身に対しても不満を露にした。
「馬鹿げている。我々は積極的にプレーし、とても良いチームだったと言える。3-0にするチャンスもあったが、これを活かせず、逆に馬鹿げたシチュエーションから相手にゴールを与えてしまった。サッカーは時にアンフェアである。とても苦い気分だ」
試合終了とともにピッチへ飛び出していったローゼ監督も、審判の働きに敬意を表しながらも、「チームも、私も、非常に失望している」と、後味の悪さを吐露した。(『Kicker』より)
これに対し、マルセイユのガルシア監督は「判定については語りたくないが……」としながら、「ザルツブルクの2点目はオフサイドだった」として、相手のゴールもまた正当なものではなかったと主張している。(『L'Equipe』より)
65分にシュラガーのシュートがB・サールの足に当たって軌道が変わり、ゴール内に転がって行ったザルツブルクの2点目。合計スコアでタイとする重要なゴールは、右サイドを抜け出したハイダラがクロスを入れた際、中央にいた味方2人がオフサイドポジションにいたことが、映像で確認できるという。
「ハンド(87分にペナルティーエリア内でザルツブルクのDFチャレタ=ツァルの腕にボールがヒット)も、(決勝点に繋がった)CK判定となった場面も、私からは見えなかった」
そう語ったガルシア監督は、判定よりもチームの奮闘を称えることを選び、また早くもアトレティコ・マドリーとの決勝へ思いを馳せているようだ。
「2戦を通して、選手たちは勝者に相応しいプレーを見せてくれた。最後まで自分たちを信じて戦った姿には、満足している。ただ、まだ我々は何も勝ち取っていない。A・マドリーは格上だが、我々はフランス(リヨン)で決勝を戦える。自分のキャリアにとって、最も美しくエモーショナルな瞬間が訪れることを期待している」