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【EL】マルセイユ、延長後半のゴールで3度目の決勝進出! 攻勢ザルツブルクは判定に泣く…

カテゴリ:ワールド

サッカーダイジェストWeb編集部

2018年05月04日

マルセイユは「3度目の正直」なるか!?

14年ぶりの決勝進出を果たしたマルセイユ。酒井は日本人選手としては、01-02シーズンの小野伸二(フェイエノールト)以来となるEL(UEFAカップ時代を含む)決勝の舞台に立つ日本人選手となる権利を得た。 (C) Getty Images

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主審に詰め寄るザルツブルクの選手たち。彼らからすれば“存在しないCK”で決勝点を奪われたのだから、怒るのも当然だろう。後半には彼らのハンドが見逃されたものの、判定が勝敗を左右する事態は好ましいものではない。 (C) Getty Images

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 5月3日(現地時間)、ヨーロッパリーグ(EL)準決勝の第2レグが行なわれ、マルセイユは1-2でレッドブル・ザルツブルクに敗れたものの、2戦合計スコア3-2で決勝進出を果たした。
 
 ホームでの第1レグを2発完封で先勝してザルツブルクに乗り込んだマルセイユ。酒井宏樹は4月23日のリール戦で負った左膝負傷のために今回も欠場した。一方、第2レグでラツィオ相手に2点差をひっくり返した準々決勝の再現を狙うザルツブルクでは、南野拓実が第1レグ同様にベンチスタートとなっている。
 
 最低2点を奪って勝たなければならないザルツブルクはホームで38試合負けなし、一方のマルセイユはヨーロッパリーグにおけるアウェーでの戦績が1勝3分け4敗というデータからも、ホームチームが攻勢に立つと見られたが、立ち上がりから光るのはマルセイユの守備だった。
 
 本来は守備的MFのルイス・グスタボが今回もCBを務めたマルセイユは、守備の意識を強く持って試合に臨み、ザルツブルクの縦に速く勢いのサッカーを完全に封じていく。13分にベリシャとシュラガーの連係でDFラインを破られてフィニッシュまで持ち込まれたものの、それ以外には危なげなく試合を進めていった。
 
 逆にカウンターで、幾度か相手ゴールに迫っていったアウェーチームは、後半開始直後に攻勢に立ってオカンポスがフィニッシュまで持ち込み、48分にはカウンターでジェルマンがパイエのクロスをダイレクトボレーで合わせるなどの決定機も創出する。
 
 一方、ここまで良さを消され、スタジアムを沸かせずにいたザルツブルク。しかし53分、中盤右サイドでボールを受けたハイダラがスピードに乗ったドリブルでゴールに突き進み、相手選手4人をかわしてからペナルティーエリアに侵入してシュート。あれほど遠かった相手ゴールを破り、待望の先制点を奪った。
 
 均衡を破ったホームチームはここから勢いづき、完全に主導権を握る。再三、相手ゴールに迫り、58分にはDFラマーリョが最後尾から強烈なロングシュートでGKプレの守るゴールを脅かし、直後にも圧力をかけてボールを奪ってから、ダブールが惜しいシュートを放つ。
 
 そして65分、右サイドで抜け出したハイダラが抜け出してクロス。ラミのクリアが小さくなったところをシュラガーが詰めたシュートは、B・サールの伸ばした足に当たって軌道を変え、ゴール内に転がって行った。
 
 相手のオウンゴールというかたちで、ついに2戦合計で追いついたザルツブルク。72分にも左サイドからの攻めから、交代で入ったばかりのファン・ヒチャンが決定的なシュートを放つが、ここではプレが好反応で何とかセーブする。
 
 マルセイユは防戦一方となり、再三ゴール前にボールを入れられてDF陣は大慌てとなり、ルーズボールを拾われて多重攻撃を食らうという苦しい時間を強いられたが、そんななかで74分にパイエが粘って上げたクロスにトバンがヘッドで合わせてクロスバーをヒットすると、ここから持ち直して攻勢に転じる。
 
 マルセイユが連続のセットプレーでチャンスを作った後、ザルツブルクは83分に南野がシュラガーに代わって登場し、一方、マルセイユもスピードのあるFWエヌジエを投入して勝負をかけてきた。
 
 87分、エリア内でトバンが上げたクロスがチャレタ=ツァルの腕に当たったが、目の前で見ていた審判の笛はならない。マルセイユは90分にパイエのクロスにエヌジエが頭で合わせたが、寄せたDFに当たってゴールマウスを外れた。
 
 終了間際のザルツブルクの攻勢もゴールには結びつかず、試合は延長戦に突入。先に攻めたのはアウェーチームで、B・サールが得た右サイドのFKから、最後はザンボが惜しいダイレクトボレーを放った。
 
 対するザルツブルクが決定機を迎えたのは99分。CKでチャレタ=ツァルがフリーでヘディングシュートを放ったが、コースがやや甘く、プレの好反応で弾き出される。101分にはベリシャがFKを直接狙ったが、枠を捉えることはできない。
 
 交代出場した南野が初めて魅せたのは102分。中盤で粘ってダブールに好パスを通し、シュートを引き出したのだ。
 
 延長後半はザルツブルクが先に攻勢に立ったが、マルセイユが高いラインでの守備で対抗したことにより、中盤での攻防が長く続いていく。
 
 そして116分、ザルツブルク攻勢のなかで、マルセイユはオカンポスが左サイドで仕掛けて得たFKから、ザンボ・アンギサのシュートが味方に当たってゴールラインを割ったもののCKの判定。これをパイエがゴール前に入れ、交代出場のロランドが合わせてゴール左隅に流し込んだ。
 
 貴重なアウェーゴールで優勢に立ったマルセイユに対し、ザルツブルクは2ゴールが必要という非常に厳しい状況に……。加えてハイダラがラフプレーで2度目の警告を受けて退場となり、数的不利まで強いられて万事休す。南野も決定的なプレーを見せることなく、終戦の笛を聞いた。
 
 チャンピオンズ・リーグでも相次いだ、判定が勝敗を左右するという事態がこの試合でも起こってしまい、後味の悪さが残る結末に……。ピッチ上では、ザルツブルクが審判に詰め寄る傍らで、マルセイユがサポーターとともに敵地での勝利を喜ぶという光景が見られた。
 
 UEFAカップ時代の1998-99、2003-04シーズンに決勝で敗れているマルセイユは、酒井も復帰するであろう5月16日、フランス・リヨンでのアトレティコ・マドリー戦で「3度目の正直」を目指す。
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