ブラジルW杯 日本戦の開催都市を巡る|レシフェ(6.14コートジボワール戦)

カテゴリ:国際大会

熊崎敬

2014年05月14日

「ペリゴ」と「クイダード」

コートジボワールとの初戦を戦うのが、ここアレナ・ペルナンブーコ。グループCを2位で通過すると、決勝トーナメント1回戦で再びここが会場に。 (C) Getty Images

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 日本がグループリーグ初戦を戦うレシフェは、「ペリゴな街」。
 
「ペリゴ(perigo)」とは、この街でぼくが地元の人々からいちばんかけられた言葉。「危ない」という意味だ。ちなみに「ペリゴ」の次に耳にしたのは「クイダード(cuidad)」。こちらは「気をつけなさい」。
 
 つまりレシフェは危険な街で、ぼくたちは気をつけなければならないのだ。何に気をつけるのか? もちろん犯罪に、である。
 
 サンパウロ、リオデジャネイロといった南部の大都市から東北地方のレシフェに来ると、貧しいところに来たなあという印象を受ける。
 
 メトロに乗ると、とにかくたくさんの物売り、芸人に出くわす。道端にはホームレスが寝そべっている。
 
 ペリゴとクイダードをとりわけ耳にしたのは、メトロだった。
 
 沿線を歩いていて駅の場所を尋ねた男性には、「このあたりは昼間でも物騒だから気をつけなさい」と注意された。空港近くの教会で神父をしているという彼は、わざわざ駅まで一緒に歩いてくれた。
 
 電車に乗ると、今度は隣に座っていた女性に「腕時計は外した方がいいわよ」と忠告された。周りの人々も「そうそう、あるのよねえ」という顔で頷き合っている。アクセサリーや腕時計、サングラスをひったくる犯罪が後を絶たないようだ。

レシフェはブラジルでも有数のビーチリゾートだ。 (C) Getty Images

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 レシフェを訪れる観光客の大半は、ビーチリゾートとして名高いボア・ビアージェンの海岸沿いに宿泊することになる。昨年のコンフェデでも、ぼくはボア・ビアージェンのホテルに泊ったが、ちょっと怖い体験をした。
 
 夜中、空港からタクシーでホテルに到着すると、ホテルのボーイがドアの向こうから「早く早く」と手招きしている。何でそんなに急かすのかと思いながらタクシーを降りると、暗闇から怪しげな人影が忍び寄ってきていた。タクシーからホテルまでわずか5メートル、慌てて小走りでドアに駆け込んだ。
 
 もっとも海岸近くの観光地はホームレスが多いものの、それほどペリゴではない印象だ。屋台が軒を連ねた一角は、遅くまで観光客でにぎわっていて楽しい。時々、金をせびってくる子供がいるが、こういうのは追い払えばいいだけのことだ。もちろん、あまりいい気分ではないけれど。
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