【セルジオ越後】今季のJ1総括――鹿島は最後に“テンパった”と思うよ

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェスト編集部

2017年12月15日

“悲願”は果たしたけど、横綱相撲ではなかったね。

悲願のリーグ優勝を果たしたフロンターレ。来年も貪欲に次のタイトルを狙ってほしいね。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 少し前の話になるけど、最終節までもつれこんだ今年のJ1は、フロンターレが初優勝を飾ったね。首位アントラーズとは勝点2差あったけど、アントラーズがアウェーでジュビロと引き分けて、フロンターレがホームでアルディージャに勝利を収める。これで両チームは勝点で並んだけど、得失点の差で大きく上回ったフロンターレが、クラブ初タイトルを獲得したというわけだ。
 
 今年の元日の天皇杯決勝ではアントラーズに敗れているフロンターレは、ACLでは準々決勝でレッズに手痛い逆転負けを食らい、ルヴァンカップもセレッソの軍門に下り、準優勝に終わっている。天皇杯もベスト8止まりだ。最後の最後でリーグ戦を制したのは良かったと思うけど、シーズンを通してみると、どこか物足りない感じがするよ。
 
 たしかに、フロンターレはいつも惜しいところで優勝を逃してきた過去がある。“シルバーコレクター”なんてありがたくない呼び方もされてきた。タイトル獲得は、文字通り、“悲願”だったんだろう。それをようやく手にできたわけだし、最終節で首位の座を奪うドラマティックな展開だったこともあり、優勝の喜びはひとしおだったと思う。
 
 でも、それで満足してほしくはない。改めて言うまでもなく、アントラーズが最後のジュビロ戦、もしくはその前のレイソル戦で勝っていれば、フロンターレの優勝はなかった。ケチをつけるつもりはないけど、決して横綱相撲ではなかった。
 
 劇的なフィナーレに涙するだけでなく、自分たちがどんな歩みをしてきたのかは、冷静に振り返るべきだと思う。33節のレッズ戦、引き分け以下なら、その時点でシャーレはアントラーズのものになってしまう大事な一戦で、フロンターレは1-0で勝利する。勝負強さを見せたけど、レッズのスタメンには、柏木も、興梠も、槙野もいなかったんだ。そういう視点も忘れずにいてほしいね。
 
 レッズに関しても、10年ぶり2度目のACL制覇は、素晴らしい結果であるのは間違いない。それでも、リーグ戦は中位に沈んで、現アジア王者なのに、来年のACLには参加できないんだ。“終わりよければすべてよし”という考え方は、あまり賛成できないね。

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