C・ロナウドの「赤裸々な真実」とは? 名物スペイン人記者が看破

カテゴリ:メガクラブ

ヘスス・スアレス

2016年12月13日

2021年までの契約更新は、将来の負債も抱えたも同然。

フィジカルコンディションの低下が指摘されるようになったC・ロナウド。そんなスタープレーヤーについてスアレス記者が言及した。 (C) Getty Images

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 私はクリスチアーノ・ロナウドをフットボーラーとして評価したことは一度もないし、マドリード・ダービー(11月19日のリーガ・エスパニョーラ12節)でハットトリックを決めた後でも、その考えは変わらない。
 
 今シーズンの彼が直面している不振は、まさしく必然。メディアは「C・ロナウドの様子がおかしい」などと騒ぎ立てているが、私にすれば「なにをいまさら」である。
 
 なにも彼をこき下ろしたいわけではない。C・ロナウドは優れたシューターであり、驚異的な跳躍力を生かしたヘディングの強さは、世界でも1、2を争う。ペナルティーエリア内でシュートを叩き込む技術(足の振りは驚くほど速く、インパクトにも優れる)や一流の胆力も備えている。
 
 ゴールを決めることに対してのエゴが巨大で、常人が抱くような「失敗したらどうしよう」といったネガティブな感情には決してならず、常に確信を持ってシュートが撃てる。ゴールゲッターとしてのC・ロナウドには、高い評価を与えるべきだろう。
 
 しかし、このポルトガル人スターは、ボールゲームにおけるコンビネーションプレーがほぼできない。彼の持っているエゴが、連係の際のプレースピードを落としてしまうだけでなく、パス&コントロールが雑で、判断、タイミングも極めて悪い。
 
 単刀直入に言えば、プレーインテリジェンスがまるで感じられないのだ。
 
 今のC・ロナウドは加齢と連戦の疲労によって、フィジカルコンディションが低下しつつある。これまでは身体的優位によってアドバンテージを得られたが、もはや相手をスピードで振り切ることさえ難しくな っている。
 
 事実、左サイドからカットインで内へ切れ込むドリブルも、今シーズンはほとんど見られなくなった。走力が落ちたために抜ききれず、結果的にシュートも余裕を持って撃てなくなっているのだ。
 
 それがC・ロナウドの「赤裸々な現実」と言えるだろう。私にしてみれば、来るべきときが来たというところ。最近仕入れた情報では「膝の状態はかなり良くなっていて、完全復活の日は近い」とのことだが、信じるには値しない。全盛時のC・ロナウドが復活することはもはやないだろう。
 
『衰えた肉体と向き合えるか』
 
 それが、今後の焦点になる。C・ロナウドが置かれた状況は、そこまで切羽詰まっているのだ。
 
 その点で、レアル・マドリーの首脳部は判断を決定的に見誤った。先日彼らは、C・ロナウドと2021年まで契約を更新したが、これは将来の負債を抱えたも同然。
 
 やや失礼な言い方だが、彼らの目は節穴 としか思えない。ガレス・ベイルの存在感が、かつてのロナウドのそれをはるかに凌駕していることに、気づいていないはずはないのだが……。
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