ユーベの欧州制覇は前途多難…戦術面の試行錯誤がメンタル面にも影響?

カテゴリ:メガクラブ

片野道郎

2016年11月06日

リヨン戦で不本意だったのは結果よりも内容だ。

今夏に巨費を投じて獲得したイグアイン(左)とピャニッチ(右)。しかしユーベは、まだこの2人を完全に活かしきる戦術を確立できていない。(C)Getty Images

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 11月2日のチャンピオンズ・リーグのグループステージ第4節、ホームにリヨンを迎えたユベントスは、13分にゴンサロ・イグアインのPKで先制しながら残り10分を切ったところで追いつかれ1-1の引き分け。ディナモ・ザグレブを4-0で下したセビージャにグループH首位の座を明け渡した。
 
 勝点2差の3位リヨンとは直接対決スコアで優位に立っていることもあり、ベスト16進出に大きな障害はない。とはいえ、ラウンド・オブ16で強敵との対戦を避けるべくグループ1位抜けを果たすには、最終節にセビージャをアウェーで下す必要がある。
 
 昨シーズンは同じセビージャとの最終戦をホームで落としてグループ2位に転落し、ベスト16でバイエルンを引き当てて欧州制覇への歩みを阻まれる結果となったわけだが、今シーズンも同じような経緯で2位抜けに甘んじる可能性が出てきた。
 
 とはいえ、この試合で不本意だったのは結果よりもむしろ内容。先制した後は試合をコントロールしようとしながら徐々に受けに回り、後半はリヨンに主導権を奪われて同点に追いつかれただけでなく、終了間際には逆転負けしかねないピンチもあった。
 
 この煮え切らない戦いぶりに対しては、戦術的側面とメンタル的側面の双方から課題を指摘する声がチーム内外から出ている。
 
 戦術的側面で指摘されているのは、マッシミリアーノ・アッレグリ監督が今なおミラレム・ピャニッチ、イグアインという新戦力の力を十分に引き出すチームの最終形を見出せていないことだ。
 
 攻撃の中核を担うパウロ・ディバラが10月22日のミラン戦(0-1)で筋肉系の故障により離脱して以降、イグアイン、マリオ・マンジュキッチというCFタイプを2トップに並べているアッレグリ監督だが、リヨン戦では従来の3-5-2ではなく、今シーズン初めて4-3-1-2を採用。これはまだ本来の力を発揮できていないピャニッチをインサイドハーフではなくトップ下で起用し、前線へのアシスト供給源とするのが狙いと思われる。
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