新布陣不発の豪州指揮官。地元メディアの追及に「前半を無駄にした」と采配ミス認める

カテゴリ:日本代表

植松久隆

2016年10月12日

日本が嫌う「高さ」を意識したあまり、過去に組んだことのない2トップを起用。

高さを前面に出した布陣で臨んだオーストラリア。香川は封じ込んだが、原口に先制を許すなど、全体的にルーズな立ち上がりだった。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

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 試合後、会見に臨んだオーストラリア代表のアンジ・ポステコグルー監督は、終始淡々と質問に答えた。勝てるつもりで臨んだ試合に勝てなかった口惜しさ。そして、蓋を開けてみれば、予想を遥かに下回る低調なパフォーマンスにもかかわらず、なんとかホームで勝点1を拾うという最低限のノルマは達成した安堵感。そんな気持ちがないまぜになっているのは、コメントの端々から感じられた。
 
 冒頭から「試合の滑り出しが上手くいかず、早い段階で簡単にゴールを与えてしまった」と、本田圭佑からの展開で原口元気に決められた開始5分での失点を嘆いた。原口の開始早々のゴールは、ポステコグルーのゲームプランを大幅に狂わせるには充分だった。
 
「それ(原口の得点)をきっかけとして、前半を通じて自分たちの良さをまったく出せなかった。後半には盛り返して同点に追いつけたが、全体として考えれば、試合の45分を無駄にした」
 
 日本が嫌う「高さ」を前面に出すことを意識したあまり、ファーストチョイスではない4-4-2を起用。これまで代表で共にプレーしたことのないトミ・ユリッチとアポストロス・のペアを前線に並べた。さらには、右サイドバックにもCBを本職とする190センチを超す長身のライアン・マクゴーワンが先発。しかし、その新しい布陣は、まったく機能しなかった。当然ながら、そのことを現地メディアは指摘した。
 
 その質問にも逃げずに丁寧に答えたポステコグルー監督。「あのフォーメーション(4-4-2)には(戦術的な)理由がある。前半は確かに良くなかった。良くない状況を打破するのに必要な正確なプレーやボールを動かすといったことも全くできないまま、誤ったアプローチで前半の45分を完全に無駄にした」と失敗を率直に認めた。
 
 さらには、「特に中盤の真ん中でやりたいプレーが出来なかった。そこでボールを失い、それが不要な失点に繋がった」と語ったが、これは日本のダブルボランチ長谷部誠、山口蛍やDFラインの出足の鋭さが、オーストラリア自慢のMF陣を混乱に陥れていたということ。確かに、この日はテクニックが売りのトム・ロギッチやマッシモ・ルオンゴがミスを連発。攻撃の司令塔アーロン・ムーイもパスミスが多く精彩を欠いた。
 
 この会見で指揮官は、何度も何度も「前半45分を無駄にした」と言い続けた。これは裏を返せば、「豪州が最悪だった前半の間に追加点を上げられないで助かった」と言っているようにも聞こえてくる。確かに、今回のオーストラリア相手なら、2点目を取るのもそう難しくなかったはずだ。
 

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