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【豪州メディアの視点】大衆紙は日本の“ケイヒル恐怖症”を揶揄。記事や会話の端々に感じる日本への優越感

カテゴリ:国際大会

植松久隆

2016年10月10日

メルボルンではオージーフットボールの陰に隠れがちなサッカー。

これまで幾度となく日本の前に立ちはだかってきたケイヒル。今回は抑えることができるだろうか。(C) Getty Images

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 試合前日の監督会見が行なわれたドックランド・スタジアムでのことだ。顔見知りで、オーストラリア代表のテレビ中継のほぼ全試合を担当する著名なコメンテーターのサイモン・ヒルと言葉を交わした。
 
「今回は、大変な試合になる。おそらくは、最近の日豪戦のどれとも違うような試合になる」
 
 テレビ中継で聞きなれた声が、そう感慨深げに語るのを感慨深げに聞いた。確かに、あの2006年の“カイザースラウテルンの惨劇”以降の日豪戦で、ここまで日本の立場が低く扱われるようなことはあっただろうか。
 
 今までのオーストラリアには“アジアの先達”に対してのいろいろな形でのリスペクトがあるのを感じとっていたものだが、今回はそれを感じない。サイモンは、日本人の筆者に憚りはっきり言わなかったのだろうが、「いつも、タフな試合が日豪戦なのに……」というような思いが、行間に込められたように感じた。
 
 アジア・サッカー通で知られるスポーツライターのポール・ウィリアムズは、「アジア諸国にとって、日本はもはや倒すことのできる相手になった」と表現した。元々、オーストラリアにとっての日本は実力的に「対等な相手」であったが、それが、ここ最近の日本の停滞で、ひとつステージが下がり「互角以上にやれる相手」という見方に成り下がってしまったのか。ここ数日のメディアの論調で、自国を語る時に「アジア王者」であることの言及が頻繁になされるのも、彼らの優越感の表われと感じるのは少し邪推が過ぎるだろうか。
 
 サッカーは、このメルボルンでは、どうしてもオージー・フットボール(AFL)というオーストラリア固有の球技の後塵を拝する存在から抜けられない。この天王山となる大一番でも、会場のドックランド・スタジアムは満員にならない見込みだ。そんな関心の度合いに比例してか、メルボルンの地元大衆紙『ヘラルド・サン』も、試合前日の段階でサッカーの大一番を伝える記事の総ボリュームは見開き2ページ程度。
 
 これでも、通常から比べると破格の扱いなのだが、それでも、オフ真っ只中のAFL関連の記事よりも少ない。前々日の段階では、裏表紙に写真無しのベタ記事しか載らず、日本から来た旧知の記者が「サッカーの記事が全然無いんだけど、どういうこと?」と納得いかずにメッセージを送ってくる始末だった。
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