アディショナルタイムの奇跡! ヘルタの長き苦悩の時は終わるか

カテゴリ:ワールド

中野吉之伴

2016年08月30日

「ヘルタは欧州へ行く気が全くなかったのか?」『ビルト』紙

何をしても状況は改善されず……。暗中模索の状態は続いた。写真はEL予選3回戦の第2レグ、アウェーでブレンビーに1-3に敗れて敗退を喫した後。 (C) Getty Images

画像を見る

 調子がそこまで悪いはずではないのに、階段を転げ落ちるように黒星を重ねていく……。
 
 やることも、やろうとしていることも、勝っている時と同じはずなのに、何もかもが空回りしてしまうことがある。昨シーズン後半のヘルタ・ベルリンは、まさにそういう悪循環の沼にはまり込んでしまっていた。
 
 シーズン序盤から好調で、インゴルシュタット戦に勝利した第27節終了時で、チャンピオンズ・リーグ(CL)出場圏内の3位につけていたヘルタ。残り試合数を考えると、CL出場という夢を見ることを躊躇う理由などないはずだった。
 
 ファンは歌い、選手はただ上を見ていた。だがその翌節、ボルシアMG戦を0-5という大差で落とすと、そこからの7試合で得た勝点はわずかに1……。CLどころか、ヨーロッパリーグ(EL)グループステージ直接出場権を得られる6位にも入れなかった。
 
 辛うじて7位でフィニッシュし、EL予選出場権は確保したものの、新しいシーズンが始まっても悪い流れに歯止めをかけることができない。
 
 クラブが何もしなかったわけではない。ミッチェル・ヴァイサーとニクラス・シュタルクをリオデジャネイロ・オリンピックに派遣せず、最適なチーム作りができるように尽力した。
 
 しかし、EL予選では3回戦でデンマークのブレンビーに敗北(1-0・1-3)。それも惜敗というレベルではなく、あまりにもあっさりと、だった。
 
『ビルト』紙は「ヘルタは欧州へ行く気が全くなかったのか?」と酷評。不甲斐ないプレーぶりに監督のダルダイは「親善試合のような試合をしてしまった。これでCLや欧州への夢を見ることを止められる」と吐き捨てた。
 
 こうした状況を何とかするには、大ナタを振るうしかなかったのだろう。DFBカップ1回戦を数日後に控えた段階で、キャプテン交代という荒療治に出る。ルステンベルガーはその任を解かれ、FWイビシェビッチが新キャプテンとなった。
 
 ダルダイ監督はこれについて、以下の通り、全選手に手紙を書き、選手の発奮を促そうとした。
 
「今のチームの心構えには疑問を抱かざるを得ない。明らかな改善をもたらすためには直接な刺激が必要だ。この決断はルスティ(ルステンベルガー)という選手への批判ではなく、新しいタイプのキャプテンによる新しいスタートのためだ」
【関連記事】
「史上最高額移籍」の秘話。ユーベとマンUが合意後、ポグバが一瞬の躊躇を…
ラニエリが攻守に奔走した岡崎を大絶賛!「シンジのレスターでのキャリアでもベスト」
【現地8月28日の主な移籍】ザザがウェストハムへ! エース流出濃厚のスポルティングはオランダ人FWをダブル獲得
ドイツへレンタル移籍した浅野はアーセナルに戻って来られるか!?
攻撃陣沈黙のセビージャ、辛うじてドロー……清武は良さ出せず途中交代
香川フル出場のドルトムント、白星発進! マインツは交代出場の武藤がゴール!!

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ