【現地記者の英国通信】テロで負った痛みとフランスの残念な幕切れ

カテゴリ:国際大会

スティーブ・マッケンジー

2016年07月13日

フレンチトリオが本来のクオリティーを発揮できず。

昨年に起きた2つのテロ事件で負った国民の傷を癒そうと決勝まで勝ち上がったフランス。ポルトガルに延長戦の末に敗れたが、彼らの戦いは国民を熱狂させた。 佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

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 15回目のEURO決勝が終わった。結果は1-0でポルトガルが勝利し、初の欧州制覇を成し遂げた。私はその結果を残念に思っている。正直に言ってフランスが勝つことを私は望んでいたからだ。
 
 その理由は、去年、2つの残忍なテロ行為がフランス国民を襲っていたからである。
 
 2015年1月7日、フランスの風刺週刊誌を発行している「シャルリー・エブド」を武装したテロリストが襲撃。同年11月13日にはパリ市内5か所で同時多発テロが発生し、フランス国民の心に深い傷を負わせたのだ。
 
 フランスのEURO制覇によって、傷ついた人々にポジティブなニュースになるならばと私は望んだが、それは叶わなかった。
 
 フランスは、これまで傑出した能力を示してきたポール・ポグバ、ディミトリ・パイエ、アントワーヌ・グリエーズマンのフレンチトリオが決勝戦で、そのクオリティーを発揮できなかったのが痛手だった。
 
 一方、ポルトガルはヤングスターのレナト・サンチェスが、バイエルンが欲しがった理由を大いに示し、その実力を存分に発揮していた。
 
 出場国数が16から24に増えた今大会で私は、一人のスターがどうやって平凡なチームを牽引するかにも注目していた。
 
 ガレス・ベイルとクリスチアーノ・ロナウドの2人は決して自分より優れたプレーヤーが味方にいたわけではないが、チームを引っ張っていた。とくにベイルは素晴らしかった。
 
 準決勝でポルトガルに2点差をつけられたウェールズの面々は意気消沈していたが、ベイルだけはアディショナルタイムになっても必死にボールを追いかけ、諦めない姿勢を示していた。
 
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