セリエA最盛期に強烈なインパクトを放った「セブン・シスターズ」(ユベントス、ミラン、インテル、ローマ、ラツィオ、フィオレンティーナ、パルマ)を対象に、1975年以降のそれぞれの歴代外国籍タレントを、各クラブの事情通に独自のものさしで評価、順位付けしてもらった。
ウルティモ・ウオーモ誌のエマヌエーレ・アットゥーロ記者が選出したローマの歴代最高助っ人TOP10は――。
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ローマのアイデンティティーを支えるのは、「ロマーノ」(ローマっ子)であり「ロマニスタ」(ローマサポーター)である地元出身のプレーヤーたちだ。しかし、クラブ史には数多くの外国人選手の名も刻まれていて、最後の2つのスクデットでは2人の外国人が主役を演じた。バティストゥータとファルカンだ。
バティストゥータの獲得は、1982-83シーズンを最後にセリエA優勝から遠ざかっていたローマの明確な意思表示だった。われわれはセリエA最高の選手を手に入れることができる、すなわちスクデットを勝ち取ることができる――。そして結果はその通りになった。バティ加入初年度の2000-01シーズンに、ローマは18年ぶり3回目のリーグ制覇を成し遂げている。
ファルカンはクラブ史上最高のプレーヤーと考えられていた。少なくともトッティが出現するまでは。ローマ教皇の都市で「聖人」と称されるためには、真に特別な存在でなければならない。そんなファルカンはクラブのアイデンティティーにブラジルとの結びつきを作り出した。80年代には人気歌手のリトル・トニーが「ローマ・ブラジレイラ」と歌い、トニーニョ・セレーゾはそれに合わせて踊ったものだ。その伝統は90年代以降もアウダイール、カフー、そしてタッデイが受け継いだ。
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美しくエレガントでクールなプレーヤーを好む
ロマニスタたちは美しくエレガントでクールなプレーヤーを好む。大仰なドリブルで観る者を沸かせたカンデラ、タキシードを着ているかのように優雅にプレーしたジェコは、その代表格だ。
ロマニスタはまた、戦士の魂を持ったプレーヤーも愛している。彼らはフェラーの熱しやすい性格と闘争心にみずからを重ねた。ナインゴランの赤いモヒカンヘア、激しいタックル、そして強烈なミドルシュートは、怖れるものは何一つないという気持ちを与えてくれた。
彼らのうち何人かは、引退後もローマに留まっている。ローマ訛りで話し、オリンピコに足を運ぶ彼らに、ロマニスタたちは特別な愛着を感じている。