• トップ
  • ニュース一覧
  • 磐田の新指揮官は「ロボットを作りたくない」と主張。いかに選手たちがピッチ上で解決策を共有して、同じ絵を描いていけるか

磐田の新指揮官は「ロボットを作りたくない」と主張。いかに選手たちがピッチ上で解決策を共有して、同じ絵を描いていけるか

カテゴリ:Jリーグ

河治良幸

2025年02月03日

慌てずに軌道修正できたのはプラス材料だ

「我々のフットボールは完成しないと思います」と強調するハッチンソン監督。果てしない冒険がスタートした。写真:河治良幸

画像を見る

 ジュビロ磐田は2月1日、鹿児島キャンプの総仕上げとして、清水エスパルスとの“静岡ダービー”に臨んだ。45分×4本マッチの結果は、0-2とされた2本目の途中で、雷雨により打ち切り。ファーストセットの選手たちが90分プレーできなかっただけでなく、その他の選手たちは全くプレーできずに、不完全燃焼で終わってしまった。

 セットプレーとボールロストから2失点したが、試合内容としてはポジティブな要素も多かった。たとえばGK川島永嗣が相手のプレッシャーに対しても、昨年のようなロングボールを前線に当てるのではなく、グラウンダーで縦に付けるパスやウイングの選手にサイドチェンジのボールを送るなど、アバウトに蹴るのではなく、味方につなぐための取り組みをしていたのは象徴的だ。

 今季から磐田を率いるジョン・ハッチンソン新監督は「切り替えの局面とセットプレーは課題として残ったかとは思いますけど、全体的に良かったと思っています。残念ながら試合が早く終わってしまったこと、2試合目が組めず、そこの時間、選手が組めなかったことは残念ですけれども、全体的には良いキャンプで終われた」と振り返る。

 4-2-1-3をベースに、ボールを握って全体を押し上げて、相手ボールになれば素早い切り替えからボールを奪いに行く。そのなかで、清水が途中からマンツーマン気味に誰が誰につくのか、はっきりしてきたことで、磐田側もビルドアップが停滞する時間帯はあったが、練習からゾーンの相手、マンツーマンの相手によってビルドアップの注意点、狙いどころを伝えられているだけあり、あまり慌てることなく軌道修正できていたのはプラス材料だろう。
 
 ただ、悪天候の中でミスが起こりやすくなる状況でも、このスタイルをやり抜くのは一筋縄ではいかない。2失点目のボールロストも、良好なピッチコンディションであれば生じなかったかもしれないが、J2はスタジアムによる環境のばらつきがJ1より大きく、気候にも左右されやすい。

 ボランチの中村駿は「こういうサッカーをしていると、ああいう展開は間違いなくあるし、その時にどうするかはもうちょっと、中で賢い選手が出てこないといけないなと思います」と語る。

 もちろん、シンプルにどんどんロングボールを蹴る選択は指揮官が志向するものではないが、試合環境も含めて、状況を見極めながら選手たちがどういう判断をして、解決を見出していくかは1つのテーマになっているのだ。
 
【関連記事】
【画像】際立つデザインがずらり! Jクラブの2025年シーズン新ユニホームを特集!
【画像】編集部が厳選! ゲームを彩るJクラブのチアリーダーを一挙紹介!
新生ジュビロのトライする姿勢とフラットな競争意識。戦術理解だけでなく個の成長力も上げていくキャンプに
3年ぶりJ1復帰の清水、個性的な選手たちの“まとまり”が強みに。ドウグラス・タンキは本格的な爆発の予感を漂わせる
「仲良くしたいとは思わなかった」天才・柿谷曜一朗が“絶対に食事に行かなかった”別格のライバルとは?「ボールを出せと言い合いを…」

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ