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改めて語る町田への電撃移籍の理由と大逆転優勝への覚悟。J1最終節へ相馬勇紀が抱える偽らざる想い【特別インタビュー】

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2024年12月07日

古巣・名古屋のルヴァンカップ制覇も喜ぶ

様々な想いを語ってくれた相馬。Jリーグはいよいよ最終戦を迎える。(C)SOCCER DIGEST

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 今季のJリーグを語るうえで、最大のトピックはなんといっても、初のJ1挑戦で大躍進を果たした町田の戦いぶりだろう。様々な角度から話題となったが、最終節まで優勝の可能性を残したその健闘は高く評価されて然るべきである。

 もっとも夏にはキーマンの平河悠が海外移籍するなど、選手の出入りもあり、9月21日の札幌戦からの5試合は2分3敗と失速。しかし、最終盤でチームを2連勝に導き、大逆転優勝への望みをつないだ男がいる。夏に加入した相馬勇紀だ。海外挑戦、古巣の名古屋に戻った直後の町田への移籍。紆余曲折あったなかで、ようやく調子を取り戻した相馬の、クライマックスを前にした特別インタビューをお届けしよう。(全2回/1回)

――◆――◆――

 かつての仲間たちが歓喜に沸く姿を目にして、素直に喜びを噛みしめたという。

 11月2日、チームの移動と重なり、リアルタイムで見ることはできなかったが、古巣の名古屋のルヴァンカップ制覇を受け、相馬の胸には自然と嬉しさが広がっていた。次は自分も、そんな想いも込み上げていたのかもしれない。

 相馬にとって2024年シーズンは、激動の日々だった。

 25歳で2022年のカタール・ワールドカップを経験し、直後の2023年1月には目指していた海外挑戦を果たす。ポルトガルのカーザ・ピアへのレンタル移籍を決めたのだ。異国の地での刺激に満ちた生活。結婚、第一子の誕生を経ての挑戦でもあり、人間としての幅も大きく広げた時期と言えただろう。

 もっとも、今夏、期限付き移籍期間満了にともない、名古屋へ復帰。そして決断したのが町田への完全移籍であった。

 大きな反響を呼んだ選択であったが、改めて背景にはどんな想いがあったのか。
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「まず自分の性格的なところがありました。最初はやっぱり自分の成長のためにも海外でやりたいという想いが正直ありました。ただ新しいチームを探しているなかで、なかなか良い話と巡り合うことができなかった。そこで契約があと半年残っていた名古屋へ復帰させていただくことになりました。

 ただ、誰とどこでなどという考えは置いておいて、やっぱり自分が元々持っている気持ちとしては、常にチャレンジし続けたいという面がありました。環境を変えるタイミングもすごく大事だと考えていて、それが今だとも思っていたんです。

 これは個人的にですが、人間は良くも悪くも環境に慣れちゃうという面があると思っており、同じ環境でずっとコンディション、モチベーションを保つのは僕の性格上、難しいとも考えていました。それこそ(大卒で入団した)名古屋には感謝しかありません。でも、ここで新たな環境に進むべき、刺激的な場所で挑戦をしたいという想いが芽生えていたんです。

 そこでゼルビアの原(靖)フットボールダイレクターからお話をいただき、前向きに考えさせていただきました。そこは藤田(晋)社長を含めたゼルビアという組織が、今後の5年でやりたいことのイメージを最初に教えてもらい、一緒に挑んでみたいという気持ちになったんです。一緒に目標を成し遂げたいなと、その挑戦にすごくワクワクしたんです。

 また、それこそ名古屋とは半年契約が残っていたなかで、移籍金を払ってもらい、名古屋に移籍金を残すことで、恩返しもできるんじゃないかと考えていました。さらに移籍金を払ってでも獲得してくれたゼルビアのために戦いたかった。その感謝の意味でも、クラブとして次のステージへ向かうためにも、リーグ優勝を絶対に掴みたいという想いがありました」

 移籍とは水物で、様々なタイミングや出会いが、大きな影響を及ぼす。希望通りにいかないことは多々ある。それでも選手人生は短い。何より大事なのは覚悟を持って決めることであり、相馬は名古屋への感謝を抱えつつ、Jの頂、そしてアジアでの躍進をも目指す町田の大きなプロジェクトに、自身の成長のためにも、進む道を決めたということなのだろう。
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