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【岩本輝雄のオタクも納得!】勢いだけじゃないレイソルの盤石の強さ。引き出しの多い指揮官はチームをどう機能させているのか

カテゴリ:連載・コラム

岩本輝雄

2016年05月02日

一連の配置転換は流動的でスムーズだから、相手からすれば守備の的が絞りにくい。

“下平サッカー”を熟知するアカデミー出身の中川。アジリティと機動力に優れるアタッカーで、攻撃に絶妙なアクセントを加えている。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 レイソルが絶好調だ。先日の神戸戦に2-0で勝利して、これで公式戦6連勝。4連勝中のリーグの順位は4位にまで上がり、下平監督の下、盤石の強さを見せている。
 
 下平監督とはわりと仲が良くて、彼がアカデミーで指導していた時にはよく話を聞きに行っていた。その当時に彼が教えていた中川や小林、中山、中谷ら“教え子”たちが監督の期待に応えて、よく頑張っているよね。
 
 レイソルは、少し前までは4-1-4-1、ナビスコカップを含めた直近3試合では4-4-2が採用されている。ただ、常時このシステムで戦っているわけではなく、攻撃時はアンカーか2ボランチのひとりが落ちる、または両SBの片方のポジションを高くし、最終ラインを3バックっぽくして、3-4-2-1のような形になるのが特長だ。
 
 シャドーに入る選手は足もとが上手くて、ゲームメイクできるタイプが重用されている。彼らがボランチの近くでボールを受けながら、ポゼッションを高めて主導権を握り、高い位置を取ったサイドの選手がガンガン仕掛けていく。一連の配置転換は流動的でスムーズだから、相手からすれば守備の的が絞りにくいと思う。
 
 ボールを奪われたら、近くにいる選手がすぐにプレッシャーをかけに行く。攻守の切り替えは速く、下平監督の現役時代がそうだったように、局面での球際はかなり激しい。
 
 4-4-2のシステムで特筆すべきは、4-1-4-1では右SBだった伊東がサイドハーフにコンバートされていること。抜群のスピードを誇る伊東をアタックに専念させ、右SBにはCBタイプの鎌田を起用することで、攻守のバランスを整えた。
 
 結果的に、伊東は前節の鹿島戦で1得点・1アシスト、続く神戸戦でも1得点を記録。下平監督の采配は見事に当たっているというわけだ。
 
 試合中のシステムチェンジなど、下平監督にはいろんなオプションがある。自分の理想からはまだまだ程遠いのだろうけど、結果が伴っているのは見事としか言いようがない。
 
 4-1-4-1から4-4-2にしたのも、大谷の怪我が多分に関係しているのだろうけど、アンカーの脇を狙われている部分もあったからではないだろうか。勝っているなかでも、課題の修正にすぐ取り掛かる。現在のレイソルの好調ぶりは、勢いだけじゃないのは間違いない。
 
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