プレスの網を掻い潜り、どこからでも攻撃を組み立てられるように。
今シーズンのブンデスリーガで増えてきているのが、守備的MFからCBへのコンバートだ。上位のクラブになるとその傾向は特に顕著で、バイエルンのヨシュア・キンミッヒ、ドルトムントのスベン・ベンダーが代表例と言える。その他ではレバークーゼンのクリストフ・クラマー、シャルケのロマン・ノイシュテッターなどが挙げられる。
CBといえば、これまで守備専業のスペシャリストを置くのが一般的だった。そうした本職の選手を差し置いて、キンミッヒらが重宝されるようになったのはなぜだろうか。
まず考えられるのが、戦術的な理由だ。ブンデスリーガの多くのチームでは組織的な守備戦術が確立されており、中盤のスペースが極端に狭くなっている。そのため、一列下がった最終ラインからのゲームメークが要求されるようになったのだ。
とりわけマイボールを大事にするバイエルンのジョゼップ・グアルディオラ監督やドルトムントのトーマス・トゥヘル監督は、最終ラインからのビルドアップを重視。主導的にボールを回しながら、相手の隙を突いて縦パスを入れられる選手を積極的に起用している。
以前は2CBのうちひとりがビルドアップできれば十分だったが、各チームの研究が進んだここ最近は、ビルドアップのできるCBへのパスコースを切り、もうひとりのCB(守備専業型)にボールを持たせるやり方が浸透している。意図的にボールを持たせてパスミスを誘発し、そこからショートカウンターを狙うというわけだ。
グアルディオラとトゥヘルがキンミッヒやベンダーをCBで起用しているのは、そうした守備戦術に対応するため。相手のプレスの網を掻い潜り、どこからでも攻撃をスムーズに組み立てられるようにしたのだ。
もちろん、最低限の守備力は必要だ。キンミッヒとベンダーはその条件を満たしており、最終ラインでもプレーできると監督が判断したからこそ、コンバートに踏み切ったのだろう。実際キンミッヒは確度の高いパスと組み立てのセンスでビルドアップの起点となり、ベンダーもそつのない繋ぎでマッツ・フンメルスの負担を軽減している。
CBといえば、これまで守備専業のスペシャリストを置くのが一般的だった。そうした本職の選手を差し置いて、キンミッヒらが重宝されるようになったのはなぜだろうか。
まず考えられるのが、戦術的な理由だ。ブンデスリーガの多くのチームでは組織的な守備戦術が確立されており、中盤のスペースが極端に狭くなっている。そのため、一列下がった最終ラインからのゲームメークが要求されるようになったのだ。
とりわけマイボールを大事にするバイエルンのジョゼップ・グアルディオラ監督やドルトムントのトーマス・トゥヘル監督は、最終ラインからのビルドアップを重視。主導的にボールを回しながら、相手の隙を突いて縦パスを入れられる選手を積極的に起用している。
以前は2CBのうちひとりがビルドアップできれば十分だったが、各チームの研究が進んだここ最近は、ビルドアップのできるCBへのパスコースを切り、もうひとりのCB(守備専業型)にボールを持たせるやり方が浸透している。意図的にボールを持たせてパスミスを誘発し、そこからショートカウンターを狙うというわけだ。
グアルディオラとトゥヘルがキンミッヒやベンダーをCBで起用しているのは、そうした守備戦術に対応するため。相手のプレスの網を掻い潜り、どこからでも攻撃をスムーズに組み立てられるようにしたのだ。
もちろん、最低限の守備力は必要だ。キンミッヒとベンダーはその条件を満たしており、最終ラインでもプレーできると監督が判断したからこそ、コンバートに踏み切ったのだろう。実際キンミッヒは確度の高いパスと組み立てのセンスでビルドアップの起点となり、ベンダーもそつのない繋ぎでマッツ・フンメルスの負担を軽減している。