完封負けの柏戦で淡白に映った“ヘグモ・レッズ”の攻撃。課題はどこにあったのか

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2024年04月13日

ボールを握るも柏の組織的な守備を崩せず

前節は鳥栖に3-0で勝利するも、今節は柏に敗戦。チームはまだ発展途上のようだ。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

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[J1第8節]柏 1-0 浦和/4月12日/三協フロンテア柏スタジアム

 金曜日開催となった4月12日のJ1・8節、柏とアウェーで対戦した浦和は0-1で敗れた。

 最後まで1点が遠かった。

 序盤からボールを握り、4-3-3(4-1-2-3)の両ワイドを生かしながら攻撃を仕掛けるも、組織的な柏の守備を崩せず。逆に72分に途中出場の“元浦和”FW木下康介に2試合連続弾となる決勝弾を許し、完封負けを喫した。

 ペア・マティアス・ヘグモ監督は振り返る。

「攻撃で少し苦しんだ試合でした。相手は非常にまとまったチームだったというのが、ひとつの大きな要素だったと思います。攻撃の関係性のところには、もう少し時間が必要だと感じました。

 前半の最後のところではより良い形でスペースを使えるようになっていたので、後半はよりそこを突けるのかなと思っていましたが、ビルドアップの部分で判断ミスなどがありました。(後半)攻撃的な選手を投入しましたが、ビルドアップのところで苦しんでいたので、そこで実ることがありませんでした。

 相手の背後に大きなスペースがあったので、そこを使おうとしましたが、パサーと受けるほうのタイミングが合いませんでした」
【動画】柏×浦和のハイライト
 
 ポゼッション率では58パーセントと42パーセントで上回ったように、浦和は序盤からボールを動かして前へ進めたが、柏の素早いスライドや距離感の良い陣形に効果的な縦パスは限られ、ゴールへの道をなかなかこじ開けることはできなかった。
 
 指揮官が話した通り、狙いは柏のコンパクトな守備の裏にあったようだが、出し手と受け手の呼吸が合わなかった印象が強い。

 ともに「特に特別なことはしていない。いつもやっている戦術のディスカッション」と口を揃えたが、CBマリウス・ホイブラーテン、アンカーのサミュエル・グスタフソンが頻繁に身振り手振りを交えながらボールの動かし方などを確認していた姿も目についた。

 GK西川周作は「自分たちがよりボールを動かして、ロングボールを我慢するところは我慢しながら中につけて、サミュエル(・グスタフソン)を使って、というところをできればより良くなるのかな」とも振り返っている。

 ボールの回しに関しては、ここ数試合でインサイドハーフに入っていた岩尾憲が不在だった影響もあるのだろう。

 もっとも、ロングボールとショートパスの使い分け、重視するウイングを生かした攻撃の改めての共通認識の向上は必要になりそうである。

 右ウイングで先発した前田直輝はこう語る。

「背後に抜けるだけでなく、足もとで受けて、相手を剥がしてというプレーも、もっとできたんじゃないかと思います。ただ監督が求めていたものは背後であったので、そこは出し続けながらも、足もとに入った時はもう少しクオリティの高いプレーをしたかったですし、しなくてはいけなかったです。

 ただ良い形をできた部分もありましたし、(パスを)入れてもらっているのは、入れてもらっているので、その形はどうであれ、自分の足もとに来たら仕事をしなくてはいけないのがウインガーです。それを自分のなかで求めていますし、成長しなくてはいけないと考えているので、そこは良い形で受けられるのがベストですが、それができなかった時、どこでタメを作って、どこで時間を作るのか。どこで前を向くのか。そこは一個一個こだわっていきたいです。

 例えば(右SBの)石原(広教)選手がヘディングで勝って僕のところにセカンドボールがこぼれてきた時に、ターンしてすぐ取られるシーンがありましたが、かわす姿勢を見せて、かわし切らなくちゃいけないですし、ディティールの部分ですが成長しなくちゃいけないと、痛感させられる試合でした」

 後半に入ってアタッカーの中島翔哉、大久保智明、FW興梠慎三ら次々に前線にタレントを投入したが、攻撃の淡白さは拭えなかった感が強い。

 得点力強化へヘグモ監督の下で個々の強みをより押しだそうとするなか、その反動として失点が増えている。そうした現状で、同じ絵をどれだけ描き、チームとして攻撃の狙いをどう共有するかは今後の大きなポイントになりそうだ。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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