これまでにないオフを過ごした先に――
14番を背負い、今季は新キャプテンに就任。まさに川崎の顔となった脇坂泰斗が新シーズンに懸ける想いとは。去就が注目されたオフを含め、2024年への決意を語ってもらったインタビューの前編をお届けする。
――◆――◆――
まさに激動。
2024年の川崎フロンターレのオフはそう捉えられるだろう。
クラブ在籍15年の左SB登里享平、不動の右SB山根視来、要所でチームを救ったCB山村和也ら、これまでチームを支え続けた選手たちが新たなチャレンジへ移籍を決断。一方で、G大阪から技巧派MF山本悠樹、売り出し中の左SB三浦颯太、オランダで経験を積んできたSBファンウェルメスケルケン際ら楽しみな新戦力を加え、チームは再スタートを切ったのだ。
そのなかで、何よりも関係者を安堵させたのは、伝統の14番を背負うMF脇坂泰斗の残留に違いない。
今や3年連続でのJ1ベストイレブンに選ばれるなど、押しも押されもせぬクラブの顔となった男である。しかも昨季はチームが8位に甘んじたなかでのベストイレブン選出。彼の躍動ぶりがいかに多くの人の目にとまったのかが分かる。昨季の佳境、脇坂も手応えを口にしていた。
「今は相手や味方を思うように動かせていると言いますか、例えばターンして逆を取ったシーンも『そうだよね、こうできるよね』と前もって“分かる”ようになっている。相手は『やられた』と思っているかもしれませんが、自分では誘っているくらいの感覚で。ポジションについた時点で、未来が分かっているという時もあるほどです。相手が取りに来た時に『よしよし、やっぱりこっちに取りにきたから、じゃあこっちにいく』みたいな」
この言葉に象徴されるように、選手としてワンステージも、ツーステージもレベルを上げた印象である。だからこそ、今の移籍市場ではタイミングがやや遅いのかもしれないが、この28歳に海外移籍の噂が持ち上がっても不思議ではなかった。昨年末、一部報道ではクロアチアの名門・ディナモ・ザグレブがオファーを出したとも伝えられたのだ。
【PHOTO】まずは一冠!国立競技場で力強い声援を送り続けた川崎フロンターレサポーターを特集!(Part1)
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まさに激動。
2024年の川崎フロンターレのオフはそう捉えられるだろう。
クラブ在籍15年の左SB登里享平、不動の右SB山根視来、要所でチームを救ったCB山村和也ら、これまでチームを支え続けた選手たちが新たなチャレンジへ移籍を決断。一方で、G大阪から技巧派MF山本悠樹、売り出し中の左SB三浦颯太、オランダで経験を積んできたSBファンウェルメスケルケン際ら楽しみな新戦力を加え、チームは再スタートを切ったのだ。
そのなかで、何よりも関係者を安堵させたのは、伝統の14番を背負うMF脇坂泰斗の残留に違いない。
今や3年連続でのJ1ベストイレブンに選ばれるなど、押しも押されもせぬクラブの顔となった男である。しかも昨季はチームが8位に甘んじたなかでのベストイレブン選出。彼の躍動ぶりがいかに多くの人の目にとまったのかが分かる。昨季の佳境、脇坂も手応えを口にしていた。
「今は相手や味方を思うように動かせていると言いますか、例えばターンして逆を取ったシーンも『そうだよね、こうできるよね』と前もって“分かる”ようになっている。相手は『やられた』と思っているかもしれませんが、自分では誘っているくらいの感覚で。ポジションについた時点で、未来が分かっているという時もあるほどです。相手が取りに来た時に『よしよし、やっぱりこっちに取りにきたから、じゃあこっちにいく』みたいな」
この言葉に象徴されるように、選手としてワンステージも、ツーステージもレベルを上げた印象である。だからこそ、今の移籍市場ではタイミングがやや遅いのかもしれないが、この28歳に海外移籍の噂が持ち上がっても不思議ではなかった。昨年末、一部報道ではクロアチアの名門・ディナモ・ザグレブがオファーを出したとも伝えられたのだ。
【PHOTO】まずは一冠!国立競技場で力強い声援を送り続けた川崎フロンターレサポーターを特集!(Part1)
脇坂も自身の進むべき道を大いに悩んだ。
「正直な話をすると、オフは頭が全然休まらなかったですね。例えば家族旅行の間にもふとした瞬間に『どうしようかな』と考えてしまって。妻といろいろ話もしました。その意味ではずっと気持ちに波があったような感覚で、こんなオフは初めてでした」
常に成長し続けたいとの想いが強い男である。海外での挑戦を選択すれば選手としての幅を広げられるに違いない。一方で、川崎でまだやるべきこともある。“止める・蹴る”をベースにした技術力は川崎だからこそ高められるはずで、アカデミー育ちとして大好きなクラブの未来も気になる。
特に川崎は世代交代の真っ只中。2023年はリーグ戦では大いに苦しんだ。一方で年末には天皇杯を制覇。脇坂にとっては14番として手にした初のタイトルだった。
「一昨年(2022年)はひとつもタイトルを取れず、2年連続での無冠は、フロンターレの歴史が続くうえで、あってはならないことだと思っていました。だから、1年苦しんだご褒美ではないですが、ホッとしたというのが正直な気持ちですね。より背負っていたものがあった1年だったので、個人的にはこれまでとはまた違ったタイトルになりました。最後にみんなで掴み取れて本当に良かったです」
試合後には涙を止めることができなかった。
「楽になったというか、やっといろいろ悩んだ1年が終わったんだと言いますか。張り詰めていたものが、溢れたという感じでした」
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「正直な話をすると、オフは頭が全然休まらなかったですね。例えば家族旅行の間にもふとした瞬間に『どうしようかな』と考えてしまって。妻といろいろ話もしました。その意味ではずっと気持ちに波があったような感覚で、こんなオフは初めてでした」
常に成長し続けたいとの想いが強い男である。海外での挑戦を選択すれば選手としての幅を広げられるに違いない。一方で、川崎でまだやるべきこともある。“止める・蹴る”をベースにした技術力は川崎だからこそ高められるはずで、アカデミー育ちとして大好きなクラブの未来も気になる。
特に川崎は世代交代の真っ只中。2023年はリーグ戦では大いに苦しんだ。一方で年末には天皇杯を制覇。脇坂にとっては14番として手にした初のタイトルだった。
「一昨年(2022年)はひとつもタイトルを取れず、2年連続での無冠は、フロンターレの歴史が続くうえで、あってはならないことだと思っていました。だから、1年苦しんだご褒美ではないですが、ホッとしたというのが正直な気持ちですね。より背負っていたものがあった1年だったので、個人的にはこれまでとはまた違ったタイトルになりました。最後にみんなで掴み取れて本当に良かったです」
試合後には涙を止めることができなかった。
「楽になったというか、やっといろいろ悩んだ1年が終わったんだと言いますか。張り詰めていたものが、溢れたという感じでした」
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