土壇場で追いつき、PK戦を制してアジアカップのベスト８進出を果たした。ユルゲン・クリンスマン監督率いる韓国代表は勢いづいているだろう。

　２月２日の準々決勝でその韓国と対戦するのは、ラウンド16でインドネシアに４－０と快勝したオーストラリア代表だ。両国は2015年大会の決勝で対戦している。後半アディショナルタイムのソン・フンミンのゴールで試合は延長戦にもつれ込んだ末、オーストラリアが２－１で勝利した。

　それから約10年が経ったが、ソンは今ではワールドクラスのストライカーのひとりに成長している。米スポーツチャンネル『ESPN』によると、オーストラリアの指揮を執るグラハム・アーノルド監督は、ソンが所属するトッテナムを率いる同胞のアンジェ・ポステコグルー監督に頼みごとをしたという。

　アーノルドは「アンジェに電話して、彼を連れ戻すように頼んだよ！」と冗談を飛ばしつつ、ソンを中心とする韓国を警戒した。

「我々の守備の構造や調子は非常に良い。クリーンシートで勝てている。だが、こういった相手に（時間を）与え、少しずさんになってしまえば、スペースを与えてやられてしまう」

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　オーストラリアは2022年のカタール・ワールドカップや昨年６月の親善試合で、リオネル・メッシを擁するアルゼンチンと対戦した。その後もイングランド、メキシコといった強敵と戦っている。

　アジズ・ベヒッチは「僕らの守備の記録は良い」と話した。

「ワールドカップでも、特にアルゼンチン戦で僕らはノーチャンスとされた。試合は前半で終わると言われた。僕らはチームとして守ることを誇っている。最終ラインだけじゃない。今大会でもそれを示してきた。相手のチャンスを抑えている。それは変わらない」

「相手の個人に集中することはない。もちろん気をつけなければいけないが、こういったワールドクラスの選手は一瞬で試合を変えられると分かっている。でも、大事なのは自分たち。チームとして自分たちに何ができるかだ」

　ESPNは「メッシとの対戦を経て、オーストラリアはソンをリスペクトするも恐れはせず」との見出しでこれらのコメントを報じた。世界最高級のストライカーと対峙してきたオーストラリアは、ソンを筆頭とする韓国攻撃陣を抑えられるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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