【タマジュンの欧州視察】香川の“日常”に見る「プロセス」の優位性と、本田マインドへの期待感

カテゴリ:連載・コラム

玉乃 淳

2016年02月15日

確固たる自分の居場所で貫禄のあるプレーを披露。

決定的な仕事こそなかった香川だが、これまでの実績と経験による余裕のあるプレーが印象的だった。写真提供:玉乃 淳

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 かつて東京Vや横浜FCなどでプレーし、現在は解説者として活躍する玉乃淳氏が、ヨーロッパに突撃取材! 欧州フットボールシーンの最前線で存在感を放つ日本人選手の“凄味”に迫る特別企画。後編はドルトムントの香川真司を取り上げる。
 
――◆――◆――
 
「はたして香川真司はスタメンで出場するのか否か?」
 
 2月13日のブンデスリーガ21節・ドルトムント対ハノーファーの一戦。日本から駆け付けた多くのファンのみならず、現地メディアも香川選手の動向に注目していました。
 
 そのメディアがこぞってベンチスタートを予想するなか、僕は微塵も彼のスタメンを疑っていませんでした。なぜなら僕自身が現役の時、当時の対戦相手だった彼に握手を求めに行ってしまうほど、香川真司というプレーヤーに魅せられたひとりでしたから。
 
 香川真司にベンチなんて似合わない! 今回の欧州視察の旅程を組んだ1か月前から心底、今日のスタメンを“真司”ていたのです。
 
 はたして、トゥヘル監督の積極的なローテーション采配などなにも考慮せず、そして根拠もない僕の予想通り、香川選手は先発でピッチに立ちました。
 
 訪れた者すべてを魅了するヴェストファーレン(現在はジグナル・イドゥナ・パルクだけど……)。熱狂的なサポーターが立ち見でゴール裏を陣取る、世界一とも言われるスタジアムです。舞台は整いました。
 
 地鳴りのような8万人の歓声のなかで始まった試合は、正直、あまり見所のないワンサイドゲームでしたが(ドルトムントが1-0で勝利)、香川選手から感じられたのは「日常」でした。
 
 この試合は、香川選手にとって日常的なリーグ戦のひとつのゲームであり、助っ人選手として受ける過度な期待や必要以上の重圧を受けているような印象はまったくありませんでした。確固たる自分の居場所を掴み取った後の、落ち着いた貫禄あるプレーを披露していたのです。
 
 シーズンの前半戦、ギュンドアンとヴァイグルとの3人の連係から好機を演出していましたが、この日はヴァイグルの不在故か、はたまた監督の指示なのか、なかなかバイタルエリアに顔を出さない香川選手を酷評したメディアもありました。
 
 しかし、僕には彼はいたって淡々と“日常的に”プレーしていたにすぎないように思えました。この余裕は、欧州でのこれまでの実績と経験からくるものでしょう。
 

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