4-3-3のアンカーで組み立て役を全う
会場を沸かせた3つのスルーパスは、視野の広さと創造性に溢れていた。しかし、得点には結びつかず、結果は0-1の敗北。日本の10番を背負った男は、国際試合で戦う難しさを痛感させられた。
8月17日に行なわれたSBSカップ国際ユースサッカーの初戦。U-18日本代表はU-18韓国代表と相まみえ、後半早々の失点が響いて黒星スタートとなった。
U-20ワールドカップのグループステージ敗退から3か月弱。先輩たちが味わった屈辱を晴らすべく、2年後の大舞台に向けて始動したU-18日本代表が初陣に臨んだ。相手はアジアのライバル・韓国。船越優蔵監督のもと、10番を託されたのが、川崎フロンターレに所属するMF大関友翔だ。
昨季まで所属していた川崎U-18チームでも10番を背負い、2種年代最高峰の戦いであるU-18高円宮杯プレミアリーグではチームをEAST優勝に導いた。才能は折り紙付き。今季からはトップチームに舞台を移し、虎視眈々と出場機会を窺っていた。
だが、ここまで公式戦の出場機会は“ゼロ”。天皇杯で2度ベンチ入りを果たしただけで、リーグ戦とルヴァンカップでは一度もメンバーに入っていない。7月29日に行なわれたJリーグワールドチャレンジのFCバイエルン・ミュンヘン戦でプロデビューを飾ったとはいえ、順風満帆とは言えないスタートだった。
だからこそ、今回のSBS杯は自身の価値を証明する格好の舞台。簡単に負けるわけにはいかなかった。
8月17日に行なわれたSBSカップ国際ユースサッカーの初戦。U-18日本代表はU-18韓国代表と相まみえ、後半早々の失点が響いて黒星スタートとなった。
U-20ワールドカップのグループステージ敗退から3か月弱。先輩たちが味わった屈辱を晴らすべく、2年後の大舞台に向けて始動したU-18日本代表が初陣に臨んだ。相手はアジアのライバル・韓国。船越優蔵監督のもと、10番を託されたのが、川崎フロンターレに所属するMF大関友翔だ。
昨季まで所属していた川崎U-18チームでも10番を背負い、2種年代最高峰の戦いであるU-18高円宮杯プレミアリーグではチームをEAST優勝に導いた。才能は折り紙付き。今季からはトップチームに舞台を移し、虎視眈々と出場機会を窺っていた。
だが、ここまで公式戦の出場機会は“ゼロ”。天皇杯で2度ベンチ入りを果たしただけで、リーグ戦とルヴァンカップでは一度もメンバーに入っていない。7月29日に行なわれたJリーグワールドチャレンジのFCバイエルン・ミュンヘン戦でプロデビューを飾ったとはいえ、順風満帆とは言えないスタートだった。
だからこそ、今回のSBS杯は自身の価値を証明する格好の舞台。簡単に負けるわけにはいかなかった。
立ち上がりから4-3-3のアンカーでボールを引き出しながら、ゲームを組み立てる役割をこなす。体格差がある相手に対して屈する場面もあったが、巧みなターンから前を向いてボールを運ぶシーンも少なくなかった。そうしたなかで会場を沸かせる場面が3度あった。1つ目が前半終了間際のスルーパスだ。
39分、ハーフウェーラインを超えたあたりからボールを運ぶと、一瞬の隙を突いてFW塩貝健人(慶應義塾大)にパスを通した。3人の相手を一気に外すボールはタイミング、質ともに完璧で、これぞキラーパスと言える代物。大関の良さが存分に詰まったプレーだった。
2つ目と3つ目のプレーは、後半の終盤に訪れる。37分に左サイドのMF安斎悠人(尚志)からパスを受けると、中央に視線を送った次の瞬間にノールックでインナーラップしてきた安斎にスルーパスを通した。続く40分には自陣で相手DF2人を鮮やかなターンで外しドリブルで前進。そこから一気にゴール前に走ってきたFW神田奏真(静岡学園)にラストパスを送り込んだ。
非の打ち所がない2本のパス。しかも、本人が課題としていた、ゲーム体力が尽きかけている時間帯でのチャンスメイク。ウィークポイントに向き合い、その成果が現われた瞬間でもある。
「練習試合と公式戦では、勝ちたいという思いが全然違った。そういう意味では自分のギアがもう1個上がった」
本人はそう振り返ったように、国際舞台で出色のパフォーマンスを発揮できた点は成長の証だ。
【PHOTO】日本代表・ブライトンで躍動する三笘薫のキャリアを秘蔵ショットで一挙紹介!
39分、ハーフウェーラインを超えたあたりからボールを運ぶと、一瞬の隙を突いてFW塩貝健人(慶應義塾大)にパスを通した。3人の相手を一気に外すボールはタイミング、質ともに完璧で、これぞキラーパスと言える代物。大関の良さが存分に詰まったプレーだった。
2つ目と3つ目のプレーは、後半の終盤に訪れる。37分に左サイドのMF安斎悠人(尚志)からパスを受けると、中央に視線を送った次の瞬間にノールックでインナーラップしてきた安斎にスルーパスを通した。続く40分には自陣で相手DF2人を鮮やかなターンで外しドリブルで前進。そこから一気にゴール前に走ってきたFW神田奏真(静岡学園)にラストパスを送り込んだ。
非の打ち所がない2本のパス。しかも、本人が課題としていた、ゲーム体力が尽きかけている時間帯でのチャンスメイク。ウィークポイントに向き合い、その成果が現われた瞬間でもある。
「練習試合と公式戦では、勝ちたいという思いが全然違った。そういう意味では自分のギアがもう1個上がった」
本人はそう振り返ったように、国際舞台で出色のパフォーマンスを発揮できた点は成長の証だ。
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