橋内投入で守備固めに入るも...
「本命不在」と言われた2023年シーズンのJ3。中盤戦に差しかかっても、依然として混戦模様が続いている。
7月8日時点では、カターレ富山、愛媛FC、鹿児島ユナイテッドFCらが上位争いを繰り広げているが、暫定首位の富山から15位のAC長野パルセイロまでが10ポイント差の中にひしめいているのだ。
18チームの中で唯一、J1昇格経験があり、今季は「J2昇格候補筆頭」と目されていた松本山雅FCは、17試合を終えて7勝4分6敗の勝点25で暫定7位。予想以上の大苦戦を強いられている。
今年頭から日本サッカー協会(JFA)元技術委員長の霜田正浩監督を招聘し、「勝点76・総得点76・総失点38でJ2昇格」という目標を掲げたが、間もなく折り返しというところに来ても、勝点を30台に乗せられていない。
名波浩監督(現日本代表コーチ)が指揮した昨季は17節終了時点で37だったことを考えると、出遅れは明らかだ。
7月8日のアウェーFC琉球戦も、試合内容が悪かった。開始早々の2分、左サイドを突破した滝裕太の折り返しにキャプテン菊井悠介が合わせ、瞬く間に先制点を奪ったところまでは良かったが、そこからは琉球に押し込まれる形になってしまった。
「前半は『前は行きたい、後ろは行けない』という形になった。キャンプからやってきた『全員で奪いに行って、剥がされたらすぐにバックしよう』というのを、しんどいからか恐れているのか分からないけど、チームとしてのやるべきプレッシングができなかった」と菊井は吐露したが、結果的に空いた中間スペースを相手に有効に使われた。
7月8日時点では、カターレ富山、愛媛FC、鹿児島ユナイテッドFCらが上位争いを繰り広げているが、暫定首位の富山から15位のAC長野パルセイロまでが10ポイント差の中にひしめいているのだ。
18チームの中で唯一、J1昇格経験があり、今季は「J2昇格候補筆頭」と目されていた松本山雅FCは、17試合を終えて7勝4分6敗の勝点25で暫定7位。予想以上の大苦戦を強いられている。
今年頭から日本サッカー協会(JFA)元技術委員長の霜田正浩監督を招聘し、「勝点76・総得点76・総失点38でJ2昇格」という目標を掲げたが、間もなく折り返しというところに来ても、勝点を30台に乗せられていない。
名波浩監督(現日本代表コーチ)が指揮した昨季は17節終了時点で37だったことを考えると、出遅れは明らかだ。
7月8日のアウェーFC琉球戦も、試合内容が悪かった。開始早々の2分、左サイドを突破した滝裕太の折り返しにキャプテン菊井悠介が合わせ、瞬く間に先制点を奪ったところまでは良かったが、そこからは琉球に押し込まれる形になってしまった。
「前半は『前は行きたい、後ろは行けない』という形になった。キャンプからやってきた『全員で奪いに行って、剥がされたらすぐにバックしよう』というのを、しんどいからか恐れているのか分からないけど、チームとしてのやるべきプレッシングができなかった」と菊井は吐露したが、結果的に空いた中間スペースを相手に有効に使われた。
この日の琉球は金崎夢生や野田隆之介が欠場したものの、百戦錬磨のベテラン阿部拓馬がいた。喜名哲裕監督の「山雅はライン間が空く」という分析通り、彼はギャップを突いてボールを収め、今季初先発の岩本翔や右MF中野克哉の決定機を演出した。
これが入らなかったから、まだ山雅は救われたが、前半45分間の8対2というシュート数を見ても分かる通り、一方的な内容だったのは確かだろう。
霜田監督は後半頭から右MFの榎本樹に代えて國分龍司を起用。右SB藤谷壮との縦関係を再構築しようと試みた。前半から藤谷が対面の白井陽斗に仕掛けられ、何度もピンチを招いていたことから、テコ入れを図ろうとしたのだ。
その対策は奏功し、山雅の守りは前半より落ち着いたようにも映った。だが、琉球の勢いは止まらない。特に大きかったのが、62分から登場した191センチの大型助っ人FWサダム・スレイの存在だった。
「山雅はクロスからの失点が多いという分析があった。彼が真ん中にいることによって相手は中を気にして集中してくる」と喜名監督は話したが、結果的に山雅の守備陣はズルズルと下がってしまった。
こういう展開になると、山雅としては何とか1点を守り切るしかない。霜田監督はベテランの橋内優也をラスト7分というところで投入。守備固めに入ったが、直後の84分、サダム・スレイに同点弾を決められる。
右をえぐった平松宗に橋内が行ったことで、結果的に中央のスペースがフリーになるという不運も重なった。
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その対策は奏功し、山雅の守りは前半より落ち着いたようにも映った。だが、琉球の勢いは止まらない。特に大きかったのが、62分から登場した191センチの大型助っ人FWサダム・スレイの存在だった。
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