［キリンチャレンジカップ］日本 ４－１ ペルー／６月20日／パナソニック吹田スタジアム

　森保ジャパンは６月20日、キリンチャレンジカップでペルー代表と対戦した。

　試合が動いたのは22分。伊藤洋輝の代表初ゴールで先制した日本はその後、37分に三笘薫、63分に伊東純也、70分に前田大然が加点。83分に１点を返されたが、南米の強豪を圧倒し、白星を掴み取った。

　この試合で、15日のエルサルバドル戦に続き、右SBで途中出場した相馬勇紀が、自身のプレーを次にように振り返った。

「自分が入った時は勝っていましたが、代わった選手がチームに勢いをもたらさなければいけないので、できるだけ攻撃に出ていこうと思っていました。

　ただ、エルサルバドル戦とは相手の人数も、強度も、カウンターの迫力も違ったので、上がる時に決断しきれなかった。そこはやはり経験の差なのかなと。今日は『行っていいのかな、行かないほうがいいのかな』と中途半端になっていたので、そこの判断を100％できるようになければいけません」
 

　６月シリーズの２試合で相馬は、これまでほとんど経験してこなかった右SBでプレー。エルサルバドル戦では１アシストを記録するなど、まずまずのパフォーマンスを発揮したが、本人は新境地に難しさを覚えたようだ。

「基本的にサイドバックが相手のはめどころになるので、『プレスが来た時に自分が１枚剥がせると局面を打開できるな』と思いつつ、味方がプレッシャーを食らう前にパスを回していかなければいけない状況もあるので、仕掛けとの使い分けが難しかったです。ウイングバックなら全部、自分が剥がす判断で良いかもしれませんが、サイドバックはサイドハーフやボランチのことを考えながらやらなければいけません」

　相馬は複数のポジションをこなせるだけに、今後どこで使われていくのか気になるところだが、本人は今回のコンバートをどう感じているのか。26歳MFは次のように語る。

「森保監督もおっしゃっていましたが、大会で頂点を目ざすなら、アジアカップなら７試合、ワールドカップなら８試合ある。そのなかで戦える人数が限られるので、ひとりで様々なポジションができたほうが良いし、自分のクロスなどの特長はサイドバックのほうが出しやすいという面もあります。

　ただ、まだ自分のなかでどこかのポジションで固定して考えているわけではないですが、今後サイドバックとして生きていくなら、所属クラブでそこをベースにしてやっていかなければ難しいなと感じたので、来季にまた考えたいです」

　本人は課題を多く挙げたSBでのプレーだが、新たなポジションを経験したことで可能性が広がったのは間違いないだろう。

　今年１月に名古屋からポルトガルのカーザ・ピアにレンタル移籍。来季の去就について「まだ決まってはいません」としつつも、「ヨーロッパでプレーしたい」と答えた相馬。クラブでどんな成長を遂げ、日本代表に何をもたらすのか。自身を冷静に分析するサイドアタッカーのさらなる成長に注目だ。

構成●サッカーダイジェスト編集部

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