韓国メディアが怒りを露わにしている。

　U-24韓国代表は６月15日、U-24中国代表と敵地でフレンドリーマッチ２連戦の初戦を行ない、３－１で勝利を収めた。

　９月に中国の杭州で開催されるアジア大会に向けた強化試合だったが、FWのオム・ウォンサンが相手選手との接触で負傷。一足早く帰国を余儀なくされた。

　韓国メディア『My daily』は「反論の余地がない少林サッカー。中国との強化試合は必要なのか」と見出しを打った記事を掲載。まず、U-24韓国代表を指揮する元同国代表ファン・ソンホン監督が負ったかつての怪我を引き合いに出し、こう綴った。

「1998年のフランス・ワールドカップを控えたチャ・ボングン監督率いる韓国代表は出国直前に中国と対戦した。当時、代表の看板ストライカーだったファン・ソンホンは、中国選手の荒いタックルに倒れた。負傷を抱えたままメンバー入りしたが、グループリーグ３試合をすべて欠場した。右膝の怪我で走れなかったのだ。主力の得点源を失った韓国は、メキシコ（１－３）とオランダ（０－５）に屈服し、早期敗退の苦い大会となった」
 

　そのうえで、「再び中国の少林サッカーの悪夢が飛び出した。ファン・ソンホン監督が率いるU-24代表は中国と試合でラフプレーを受けた。理解不能な少林サッカーに韓国の戦士が倒れたのだ」と中国のプレーを痛烈に批判した。

「勝利したものの、後味の悪さを残した。試合中、中国選手は少林サッカーで舌を出した。序盤から中国の荒い姿勢に頭を横に振ったファン・ソンホンは後半、前半より大きな怒りに包まれた。オム・ウォンサンがタッチライン近くで中国選手と衝突した。相手の無理な動作のために着地した際に足首の苦痛を訴え、結局チェ・ジュンと交代した」

　記事は最後にこう締めくくっている。

「中国と強化試合自体が有意義なのかよく考えなければならない。もちろん荒い試合もよく頑張って勝てば目標達成が可能だ。３回連続のアジア大会金メダルのための過程と考えられる。しかし、25年前にファン・ソンホン監督が選手の頃経験したように、必要以上のラフプレーは怪我に繋がる可能性がある。その時から今まで中国の少林サッカーは相変わらずだ」

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【画像】中国と韓国の選手が激しく接触