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レバンドフスキから叱責、PKを巡って同僚と対立…“メッシの後継者”と期待されたバルサ10番の悩ましい現状【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2023年04月19日

「息子をバルサから引き離すだろう。プレー時間が短すぎる」

バルサでの存在感が薄くなっているファティ。(C)Getty Images

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 アンス・ファティは、2020年11月7日のベティス戦における負傷をきっかけに、失った時間をわずか数か月で取り戻したいと考えているようだ。メッシの退団後、バルサは新たなチームの顔を必要とし、大型契約と引き換えに、ファティはその後継者に名乗りを上げた。

 しかしチーム内での序列が、ロベルト・レバンドフスキはもちろん、フェラン・トーレスより低い現状は、その期待に応えているとはとても言えない。16歳で衝撃的なデビューを遂げ、バルサとスペイン代表の最年少記録を次々と塗り替え、カンプ・ノウのファンの視線を釘付けにしたから早2年半が経過。かつて味方にしていた時間が完全にマイナスに働いている。

 ファティのはやる気持ちとは対照的に、クラブの幹部はひたすら忍耐を強要している。ただその中には、怪我で戦線を離脱している間、低迷するチームの巻き返しの起爆剤として早期の復帰を促した者も少なくない。終始一貫して忍耐を求めているシャビとの違いでもあり、事実、指揮官はコンディションとピッチ上でのパフォーマンスを天秤にかけながら慎重な起用を見せている。

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 まさにそんな最中だった。父親のボリ・ファティが爆弾を投下。バルサのスポーツ部門の責任者と会談の場を持った後、「もし私に決定権があるのなら、息子をバルサから引き離すだろう。プレー時間が短すぎる」と移籍の勧めを説いた。

 陰で糸を引いているのは、大物代理人のジョルジュ・メンデスだ。2020年から2021年にかけて4度メスを入れた左膝半月板の損傷の治療法を探るうえで決定的な役割を果たし、2022年1月に左足大腿二頭筋の近位腱損傷を発症した際にも、クラブは手術を勧める中、保的治療法を選択させた。

 アンス・ファティはここまで全コンペティションを通して40試合に出場する一方で、スタメンでの出場は12試合にとどまる。これがボリの不満の原因でもあるが、この起用法は、疲労が蓄積し、相手の守備が緩くなった時間帯でプレーしたほうが活躍の場が広がるというシャビの現時点での評価を反映したものに他ならない。MFを4枚並べる新システムの採用も、スタメン出場の機会が限られている要因の一つで、左サイドから得意のカットラインでチャンスに絡む頻度も減っている。
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