J1昇格の可能性が高いのは、やはり清水
清水エスパルスとジュビロ磐田が同時降格し、リーグ創設以来初めてJ1から静岡のクラブがいなくなる。その異変は、静岡県民にとって大変なショックであり、屈辱でもあった。
実際、筆者の周辺のサッカー関係者も、一様に暗いムードを漂わせていた。どちらもかつては黄金期を築き、複数のタイトルを獲得してきたクラブだけに、県外でも「サッカー王国・静岡の凋落」という話題が目立った。
ただ、暗い話題ばかりではない。「元祖サッカーの街」藤枝で2009年に誕生した藤枝MYFCが、11月20日に初のJ2昇格を勝ち取ったことは、一筋の光明と言える。
その結果、来季はJ2リーグに静岡勢が3クラブという異例の状況に。当然、三つ巴の新たな静岡ダービーが生まれ、静岡県民注目の一戦が計6試合行なわれる。
これは県内のサッカーへの関心が高まるきっかけにもなりうるだろう。そんななかから2024年シーズンにJ1に上がるクラブが出てくれば、静岡サッカーのプライドも多少は回復することができる。
そうした観点で来季の静岡3クラブを展望すると、もっともJ1昇格の可能性が高いのは、やはり清水だろう。
クラブ初のJ1得点王となったチアゴ・サンタナや日本代表GK権田修一をはじめとする今季の主力選手がどれだけ残るか現時点では分からないが、今年6月から指揮を執っているゼ・リカルド監督の続投はすでに発表されている。
今季はチームを残留に導けなかった同監督だが、やってきたサッカーの質はけっして低いものではなく、内容的には上位チームを倒せるだけの戦いを見せていた。だが、チーム全体が悪い流れにハマって自信を失い、勝ちきれなくなってしまったことが痛かった。
実際、筆者の周辺のサッカー関係者も、一様に暗いムードを漂わせていた。どちらもかつては黄金期を築き、複数のタイトルを獲得してきたクラブだけに、県外でも「サッカー王国・静岡の凋落」という話題が目立った。
ただ、暗い話題ばかりではない。「元祖サッカーの街」藤枝で2009年に誕生した藤枝MYFCが、11月20日に初のJ2昇格を勝ち取ったことは、一筋の光明と言える。
その結果、来季はJ2リーグに静岡勢が3クラブという異例の状況に。当然、三つ巴の新たな静岡ダービーが生まれ、静岡県民注目の一戦が計6試合行なわれる。
これは県内のサッカーへの関心が高まるきっかけにもなりうるだろう。そんななかから2024年シーズンにJ1に上がるクラブが出てくれば、静岡サッカーのプライドも多少は回復することができる。
そうした観点で来季の静岡3クラブを展望すると、もっともJ1昇格の可能性が高いのは、やはり清水だろう。
クラブ初のJ1得点王となったチアゴ・サンタナや日本代表GK権田修一をはじめとする今季の主力選手がどれだけ残るか現時点では分からないが、今年6月から指揮を執っているゼ・リカルド監督の続投はすでに発表されている。
今季はチームを残留に導けなかった同監督だが、やってきたサッカーの質はけっして低いものではなく、内容的には上位チームを倒せるだけの戦いを見せていた。だが、チーム全体が悪い流れにハマって自信を失い、勝ちきれなくなってしまったことが痛かった。
そう考えると、結果を出して自信を取り戻すことができれば、J2で抜きん出た力を示せる可能性もある。それだけの戦力や体制は整っている。
2007年にペトロヴィッチ監督のもとでJ1から降格したサンフレッチェ広島は、翌年のJ2でも同監督を続投させて独自の攻撃サッカーを開花させ、圧倒的な強さで優勝。J1復帰1年目の2009年に4位まで登り詰め、森保一監督に引き継いだ2012年のJ1制覇につなげた。筆者としては、そんな復活劇を夢見ている。
それに対して磐田は、契約規則違反によってFIFAから新規選手の登録禁止等の制裁を申し渡されたことが非常に痛い。磐田としては不服申し立てをしているが、決定が覆る可能性は低いと見られており、来シーズンの加入が内定していた新卒選手との仮契約をすでに解除している。
実際にその制裁が施行され、来季に向けて新戦力の補強ができないとなると、今季の最大の課題であったストライカー不足を、現有戦力で埋めなければならない。
もちろん補強ができなかったとしてもJ2で十分戦えるはずだし、1年でJ1に復帰できるだけの戦力はある。だからこそ、選手個々を成長させながらチームとしての方向性を定め、この窮地を救うことができる手腕を持つ指揮官を招聘できるかどうかが最大の注目点となる。
強化の責任者であるスポーツダイレクターにクラブのレジェンド・藤田俊哉氏が就任し、社長も交代。体制が変わるなかで、未来につながるチームの基盤を整備できるのか。失策続きだったフロントの底力も問われる2023年となる。
2007年にペトロヴィッチ監督のもとでJ1から降格したサンフレッチェ広島は、翌年のJ2でも同監督を続投させて独自の攻撃サッカーを開花させ、圧倒的な強さで優勝。J1復帰1年目の2009年に4位まで登り詰め、森保一監督に引き継いだ2012年のJ1制覇につなげた。筆者としては、そんな復活劇を夢見ている。
それに対して磐田は、契約規則違反によってFIFAから新規選手の登録禁止等の制裁を申し渡されたことが非常に痛い。磐田としては不服申し立てをしているが、決定が覆る可能性は低いと見られており、来シーズンの加入が内定していた新卒選手との仮契約をすでに解除している。
実際にその制裁が施行され、来季に向けて新戦力の補強ができないとなると、今季の最大の課題であったストライカー不足を、現有戦力で埋めなければならない。
もちろん補強ができなかったとしてもJ2で十分戦えるはずだし、1年でJ1に復帰できるだけの戦力はある。だからこそ、選手個々を成長させながらチームとしての方向性を定め、この窮地を救うことができる手腕を持つ指揮官を招聘できるかどうかが最大の注目点となる。
強化の責任者であるスポーツダイレクターにクラブのレジェンド・藤田俊哉氏が就任し、社長も交代。体制が変わるなかで、未来につながるチームの基盤を整備できるのか。失策続きだったフロントの底力も問われる2023年となる。