卓越したドリブルスキルの秘密は――。
今夏に複数のメガクラブが争奪戦を繰り広げた超人気銘柄で、市場における取引額は1億ユーロ(約140億円)は下らないとされているのが、ポール・ポグバだ。
弱冠22歳にして、名門ユベントスの10番を背負い、その存在感はワールドクラスの域にも近づきつつある。
10月18日のインテルとのイタリア・ダービーでもユーベの成否を握るに違いないフランス人MFは、いかなる特徴を持っているのか。
専門家によるフィジカル的視点からそのプレーを徹底解剖する。
――◆――◆――
188センチの長身ながら身軽でボールタッチは繊細。ドリブル、トラップ、パス、シュートの技術が、いずれも群を抜いている。
とくに注目に値するのが、ドリブルのスキル。エラシコやマルセイユルーレット、クライフターンなど高難度の技を使いこなす。足技に関しては、文句のつけようがない。
さらに体幹の強さとスピードを生かし、進行方向にポーンとボールを蹴り、相手の裏を取って、抜くといったプレーにも長けている。パスやシュートの精度も、ユベントスに入団した12年当時よりも成長している印象だ。
特筆すべきは、ボールをキープする際のストライドの広さ。脚の長さを活かして「BOS(支持基底面)※」を広範囲に確保できるため、自身の懐にボールを置く状況を瞬時に作り出せるのだ。これが次のプレーや展開への正確性にも繋がっている。
また体幹がアップライト(直立)に保たれており、周囲の視野を素早く確保できる。そうした特徴が、状況判断の良さを支えている要因の一つだろう。
ボールを進みたい方向へ正確に落とすトラップの技術も、ポグバのストロングポイントだ。流れるようなプレーが可能となり、相手よりワンテンポ早く次の動作に移行できるうえ、加速態勢にもスムーズに入れるのだ。
トラップで驚かされるのは、他の選手では届かないような範囲のボールを、脚のリーチを生かして難なくコントロールしてしまうところ。これは股関節の可動域の広さに加え、足首の柔軟性があってこそだ。
※BOS(支持基底面)=地面と接している身体の部分を結んだ領域。立っている場合は両足を広げている幅の面。この支持基底面が広いほど態勢は安定し、また重心が基底面の中にあることで立位が保たれる。
弱冠22歳にして、名門ユベントスの10番を背負い、その存在感はワールドクラスの域にも近づきつつある。
10月18日のインテルとのイタリア・ダービーでもユーベの成否を握るに違いないフランス人MFは、いかなる特徴を持っているのか。
専門家によるフィジカル的視点からそのプレーを徹底解剖する。
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188センチの長身ながら身軽でボールタッチは繊細。ドリブル、トラップ、パス、シュートの技術が、いずれも群を抜いている。
とくに注目に値するのが、ドリブルのスキル。エラシコやマルセイユルーレット、クライフターンなど高難度の技を使いこなす。足技に関しては、文句のつけようがない。
さらに体幹の強さとスピードを生かし、進行方向にポーンとボールを蹴り、相手の裏を取って、抜くといったプレーにも長けている。パスやシュートの精度も、ユベントスに入団した12年当時よりも成長している印象だ。
特筆すべきは、ボールをキープする際のストライドの広さ。脚の長さを活かして「BOS(支持基底面)※」を広範囲に確保できるため、自身の懐にボールを置く状況を瞬時に作り出せるのだ。これが次のプレーや展開への正確性にも繋がっている。
また体幹がアップライト(直立)に保たれており、周囲の視野を素早く確保できる。そうした特徴が、状況判断の良さを支えている要因の一つだろう。
ボールを進みたい方向へ正確に落とすトラップの技術も、ポグバのストロングポイントだ。流れるようなプレーが可能となり、相手よりワンテンポ早く次の動作に移行できるうえ、加速態勢にもスムーズに入れるのだ。
トラップで驚かされるのは、他の選手では届かないような範囲のボールを、脚のリーチを生かして難なくコントロールしてしまうところ。これは股関節の可動域の広さに加え、足首の柔軟性があってこそだ。
※BOS(支持基底面)=地面と接している身体の部分を結んだ領域。立っている場合は両足を広げている幅の面。この支持基底面が広いほど態勢は安定し、また重心が基底面の中にあることで立位が保たれる。