不振に陥ったときに激しく批判された経験を持つ監督は少なくない。だが、その批判の言葉を浴びせてきたのが、プロの世界をよく知る元選手によるものだったことに、リバプールを率いるユルゲン・クロップ監督は気分を害したということか。

　リバプールが今節のプレミアリーグで対戦するマンチェスター・ユナイテッドは、開幕から苦しんでいる。初戦で三笘薫が所属するブライトンに敵地で敗れ、前節はブレントフォード相手に４失点してノーゴールと完敗。２連敗とまさかの最下位に沈んでいる。

　この状況に、元イングランド代表FWのガブリエル・アグボンラホールは、今季からエリク・テン・ハーフ体制となったユナイテッドをこき下ろした。だが、宿敵に対するこの批判に、同じく開幕から２試合連続ドローと思うようなスタートを切れなかったクロップが怒りをうかがわせたのだ。

　英紙『Daily Mail』によると、アグボンラホールはブレントフォード戦を受け、「これはマンチェスター・ユナイテッドではない」と述べている。

「私が彼らなら、この一戦で『テン・ハーフ、分かってるな。とにかく荷物をまとめろ』と思うね。めちゃめちゃなシーズンスタートで、ピッチでの彼らはおかしかった。とにかく良くなかった」
 

『talkSPORT』でのこの発言をラジオで聞いていたというクロップは、「彼がユナイテッドについて話したことは…（番組に）連絡して『自分が選手だったことを完全に忘れたんだな』と彼に言ってやろうとしたくらいだ」と不快感を表した。

「私の（リバプールでの）１年目のとき、彼はウチに０-６と敗れた。私には、ピッチで彼が『メンタリティの怪物』だったという記憶はないがね。（そのアグボンラホールの発言は）信じられなかった。元選手ですらこうなのだから、それ以外がどうなのかは想像できるだろう」

　クロップの発言を受け、アグボンラホールも黙っていなかった。自身のSNSで2014年のアストン・ビラ時代にリバプール戦でゴールを決めた際の写真を投稿。「アンフィールドで決勝点を挙げるメンタリティ」との言葉を添え、クロップに“反論”している。

　リバプールとユナイテッドは８月22日に対戦する。どのような結果でも、大きな反響を呼ぶことは想像に難くない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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