“ポスト大迫”の最右翼に? 町野修斗が日本代表のワントップにかなり合っている

カテゴリ:日本代表

志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

2022年07月28日

ポストプレーで味方を生かしつつ、自らもゴールを決める

E―1選手権で3ゴールを決めた町野(11番)。最前線でのポストプレーも光った。写真:塚本凜平(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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 コンディション不良などを理由に大迫勇也を日本代表で見なくなってから、約5か月が経つ。その間、日本代表のワントップには浅野拓磨、上田綺世、前田大然、古橋亨梧……など多士済々のFWが起用された。そして国内組のみで戦ったEー1選手権では、町野修斗と細谷真大が試されている。

 このFW陣のなかで日本代表のワントップに最もフィットしているのは、個人的には町野だと感じた。最大の理由はポストプレーだ。

 まずボールを呼び込むタイミングが抜群に良い。パスの出し手が顔を上げた瞬間にスッと動き出しているから、ボールが足もとに渡るまでの流れが淀みない。おかげで最前線から落ちた時に若干、相手のマークが外れている。

 しかもポストプレーが正確だ。前半にはダイレクトのヘディングで味方につないだシーンもあったし、終盤の88分には巧みなコントロールでボールを収めていた。いずれも基礎技術が高いからこそ、成せる業だろう。
 
 興味深かったのは「動かざること山のごとし」とも言うべきか、「山のように何事にも揺らがされない心を持ち、動くべき時までは決して軽々しく動いてはいけない」と意味する言葉のように、ゴール付近から極力動かなかったポジショニングである。

 功を奏したのは72分だ。藤田譲瑠チマ→西村拓真→小池龍太の連係で相手の守備陣を崩すと、最後はゴール前で町野が押し込んだ。シュート自体は簡単だったかもしれないが、「動くべき時までは決して軽々しく動かなかった」意識が得点に結びついたシーンだった。

 ポストプレーで味方を生かしつつ、自らもゴールを決める。町野は“ポスト大迫”の最右翼とも言えるのではないだろうか。どちらかと言えば2トップ向きの他候補FWに比べれば、この新星は日本代表のワントップにかなり合っている。

 ただし、あくまで大迫にプレースタイルが近いというだけで、他候補FWよりも能力が高いと言っているわけではない。しかも、しばらく代表から遠ざかっている大迫の“ポスト”は、もはや日本代表のワントップの座を保証するわけでもない。町野が活躍したEー1選手権という大会のレベルも考慮しなければならないだろう。

 要するに森保一監督がどこにプライオリティを置くか次第で、FWの人選が決まってくるはずだ。指揮官はカタール・ワールドカップに向けて熟慮に熟慮を重ねていくなかで、頭の中に町野というストライカーも選択肢のひとつには残っていくのではないだろうか。嬉しい悩みの種にはなると思う。

取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
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