• トップ
  • ニュース一覧
  • パリ五輪に向けて着実に前進した大岩ジャパン。3位フィニッシュのU-23アジア杯で手にした3つの収穫【U-21代表】

パリ五輪に向けて着実に前進した大岩ジャパン。3位フィニッシュのU-23アジア杯で手にした3つの収穫【U-21代表】

カテゴリ:日本代表

松尾祐希

2022年06月22日

シビアな場だからこそ、選手たちも学びがある

優勝は果たせなかったが、大会のラストマッチは勝利し3位でフィニッシュ。6試合を戦い抜いたU-23アジア杯で、大岩ジャパンが得た経験値は貴重な財産となる。(C)2022 Asian Football Confederation (AFC)

画像を見る

 2年後のパリ五輪に向け、実り多き活動となった。

 U-23アジアカップに挑んだU-21日本代表は、3位決定戦でU-23オーストラリア代表に3−0で勝利し、3位で大会を終えた。大岩剛監督が大会前から口にしていた「優勝」は果たせなかったが、2年後に行なわれる同大会(パリ五輪の最終予選を兼ねる)の組分けで第1ポッドに入る権利を得た価値は大きい。

 今大会を振り返ると、収穫は大きく分けて3つある。1つ目が、アジアの強豪国と真剣勝負の場で対戦できた点だ。

 グループステージ(GS)では、力があるU-23UAE代表に2−1で競り勝って白星スタート。後に大会を制することになるU-23サウジアラビア代表とはスコアレスドローで、U-23タジキスタン代表こそA代表に主力が参加していた関係でベストメンバーではなかったが、きっちりと3-0で勝利を収める。グループ2位で決勝トーナメント進出を決めると、準々決勝ではMFイ・ガンイン(マジョルカ)を擁するU-23韓国代表に3−0で快勝した。

 準決勝は開催国のU-21ウズベキスタン代表に0−2で敗れたが、3位決定戦では、海外組を招集しているU-23オーストラリア代表に3−0。中東勢、韓国、オーストラリア、ウズベキスタンといった2年後の最終予選でも立ちはだかるライバルたちと対戦し、異なるスタイルの相手と戦えたことは大きな財産だ。大岩監督も「アジアの中で“強い”と言われるチームと対戦できて、選手もそうですけど、私も含めたスタッフにとっても今後に向けて実のある大会だった」と振り返る。

 特に今回のアジアカップは真剣勝負の場。冒頭でも述べた通り、2年後の同大会に関わるコンペディションで、ほとんどの国がベストメンバーを揃えてきた。パリ五輪世代のU-21世代ではなく、レギュレーションに則してU-23世代で挑んできたチームが多く、力があるアジアの強豪国と緊張感を持って戦えた経験は他では味わえない。1つのミスが命取りになるようなシビアな場だからこそ、選手たちも学びがあるし、段違いのスピードで1試合ごとに成長を遂げていく。
 
 チーム最年少の18歳、DFチェイス・アンリは今大会を通じて大きく成長した選手のひとり。4月上旬に尚志高からシュツットガルト入りが発表されたCBは、直後に渡独してU-23チームでトレーニングを積んでいたが、3月下旬のドバイカップ以降は試合から遠ざかっていた。

 そうした状態を考慮して、指揮官はチェイスを積極的にスタメンに抜擢。UAEとの初戦では連係ミスから失点に絡み、決して褒められるようなパフォーマンスではなかったが、続くサウジアラビア戦では見違えるようなプレーを披露。韓国戦でも年上の相手に臆さずに挑み、得意の空中戦でバチバチとやり合った。

 ウズベキスタン戦では疲労の影響で足が思うように動かなかったが、そうした経験も中2日で戦う日程だから味わえたこと。「足が重くなってしまったのはある」と反省しつつも、「パスは怖がらずに出せた」と序盤戦では通せなかった縦パスやフィードで成長の跡を示した。

 メンバーで唯一の大学生であるMF佐藤恵允(明治大)も試合毎に成長。序盤戦は得意のドリブルを封じられる機会が多かったが、オーストラリアとの3位決定戦では身体の強さを生かした仕掛けでチャンスを作り、角度のない位置から強烈な一撃をねじ込んでチームの勝利に貢献した。真剣勝負の場が選手の成長に繋がったことを考えれば、今大会で積み重ねた経験値は価値あるものだ。
 
【関連記事】
【U-21日本代表|通信簿】“最もA代表に近い男”は鈴木唯人!藤田はリーダーとして存在感、アンリは大会を通じて急成長
「日本が韓国のようになった」大岩ジャパンに大敗で韓メディアが驚いた日本選手の“変貌”とは?「ボールをきれいに扱う印象が強かったが…」
「日本は予想以上に強かった」U-23韓国の元Jリーガー指揮官、批判殺到の屈辱的惨敗に“日韓の違い”を吐露「特別な試合なのに…」
「俺は何しにきたんやろう」失意の3決豪州戦、何もできぬままピッチを去った中島大嘉。噛みしめた悔しさを成長の糧に【U-21代表】
「なんてゴールだよ」「メッシか」U-21日本代表を葬り去った“ウズベク10番”のスーパーミドル弾に海外衝撃!

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ