中国代表の“ナマコ論争”に再び火がついた。

　事の発端は、中国女子代表の主将ワン・シャンシャンのコメントだった。今冬にインドで開催された女子アジアカップで、中国は決勝で韓国を相手に劇的な逆転勝利を飾り、16年ぶり９度目の優勝を果たした。

　戴冠翌日のインタビューで、「決勝の後に何を食べましたか？」と問われたワン・シャンシャンは、「インスタントラーメン」と回答。「試合の後、ホテルで用意されたインド料理が口に合わず、チーム全員がインスタントラーメンを食べた」と明かした。

　この発言によって、攻撃を浴びることになったのが、その直前のカタール・ワールドカップのアジア最終予選でベトナムにまさかの完敗を喫し、厳しい非難に晒されていた男子代表だった。

　中国のポータルサイト『捜狐』が、「男子代表には３人のシェフがいる。ほぼすべての食事のニーズを満たすことができる。食材も最高級だ。主将のウー・シーは毎日ナマコを食べていることを明かした」と綴るなど、“男女格差”が問題視されたのだ。

　なかでも、過去に「毎日ナマコを食べている」と発言していた動画が出回ったキャプテンは、ベトナム戦での不甲斐ないプレーも相まって、辛辣な批判を浴びた。

　ただ、そもそもウー・シーがこうした発言をしたのは、ナマコの販売会社が代表チームのスポンサーになっていたからで、一種のコマーシャルだったようだ。だが、その後も代表チームが負けるたびに、「毎日ナマコを食べているくせに」という批判の声があがる事態となり、いわばネタとなっているのだ。

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　そして今回、このネタで炎上したのが、中国代表のFWチャン・ユーニンだ。『捜狐』によれば、現在、合宿中の中国代表が行なっているトレーニングの一部を切り取り、「やる気がない」と非難した動画が出回ったことに腹を立てた25歳のストライカーは、4月26日に自身のWeibo（中国版ツイッター）で次のように綴った。

「ウォーミングアップの動画だけで、真実を知らない人々に僕たちを嘲笑するように思いのままに仕向けようとする。お前はどれほど無知なんだ？」

　さらに、「いまでも毎日、ナマコが食べたいと思っている。だから、（代表の合宿に来られて）気分がいいよ」と、大衆を挑発するような一言まで添えてしまったのだ。

　こうした言葉がファンの怒りを買い、次のような声が多数寄せられているという。

「お前はベトナムに負けたじゃないか」
「なぜ口で言い返すんだ。結果とゴールで返すのが最善だ」
「反撃の仕方がなんて愚かなんだ」
「アスリートがいちいち挑発に腹を立てるなんて、煽っているほうが正しいと言っているようなもの」
「外国人選手がファンと口論するところなんてほとんど見たことがない」

　チャン・ユーニン、そして中国代表としては、結果を出して周囲を黙らすしかなさそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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