• トップ
  • ニュース一覧
  • なぜ森保Jは前半に苦戦するのか? スペイン人戦術アナリストに訊いたホーム2連戦の“カギ”。キーマンは伊東でも久保でもなく…

なぜ森保Jは前半に苦戦するのか? スペイン人戦術アナリストに訊いたホーム2連戦の“カギ”。キーマンは伊東でも久保でもなく…

カテゴリ:日本代表

アレハンドロ・アロージョ

2022年01月27日

オマーン戦で際立っていた三笘の突破力

ホームでの負けられない2連戦に挑む日本代表。(C)Getty Images

画像を見る

 日本代表がカタール・ワールドカップ・アジア最終予選の中国戦(1月27日)とサウジアラビア戦(2月1日)戦に臨む。

 日本はベトナムとオマーンとの11月の2連戦を連勝で乗り切り、グループ2位に浮上した。とりわけオマーン戦はホームでの第1節で苦杯を喫した(0-1)相手でもあり、大きな山場と見られていたが、後半の頭から出場した三苫薫が試合の流れを変える活躍を見せ、1-0で勝利した。

 データ解析を行なっている『Driblab』よると、三苫はこの一戦において、Regate(レガテ:突破のドリブル)を13回中9回成功、Conduccion(コンドゥクシオン:10~20メートルの運ぶドリブル)を17回中13回成功させた。同じウイングの選手の1試合当たりの成功数の平均値が、前者が1.5、後者は9.6であり、その数値の高さは際立っている。

 実際、積極的にドリブルを仕掛け、日本の攻撃にリズムをもたらしていた。次ページの図1からは三苫がいかに敵陣深くに侵入しチャンスに絡んだかが良く分かる。彼の投入によって、日本の左サイドの攻撃は明らかに活性化された。
 
 ただチーム全体に目を向ければ、課題も散見された。特に前半は攻撃が停滞し、各選手がどんな意図を持ってプレーしているのかというゲームプランそのものが見えなかった。しかし後半は、前述したように三苫の投入がカンフル剤となって攻勢を強め、その流れの中で得点が生まれた。

 改めて明らかになったのは、日本は前から圧力をかけてボールを奪ってから手数を掛けずに攻めたほうが得点の可能性が高まること。逆にポゼッションを軸にパスを繋いで攻めようとすると、手詰まりになる傾向が強い。

 このポゼッションよりもハイプレスに比重を置いたほうが攻撃が機能するという、日本の特徴を象徴しているのが「PPDA」と守備アクションあたりのパス数を示す数値だ。1回の守備フェーズで、ボールを取り戻すまでに相手チームに何本のパスを繋ぐことを許したかを示すもので、数値が低いほどプレッシングの強度が高いといえる。

『Driblab』によると、ベトナム戦は前半9.2、後半3.1、オマーン戦が前半8.6、後半7.2といずれも前半よりも後半の数値が下回っている。ここから三苫、浅野拓磨、古橋享梧といった個の力で局面を打開できるアタッカーを後半投入することでプレーのリズムを上げて、勝利を手繰り寄せるという日本が得意とする戦い方が見えてくる。

【PHOTO】W杯アジア最終予選中国、サウジアラビア戦に臨む日本代表招集メンバーを一挙紹介!
【関連記事】
【中国戦のスタメン予想】吉田と冨安の代わりは谷口と板倉か。中盤から前線は連係重視のはず
「アジアの大物がピンチだ」森保ジャパンの“メンバー選考”にベトナム・メディアは驚き? 「戦力不足は深刻なのに…」
「レンジャーズ戦の中村俊輔にそっくり」旗手怜央の圧巻ミドルがレジェンドの“伝説弾”に似ていると話題!「それよりも威力がある」
「テクニックとスピードを兼備」中国メディアが警戒する森保ジャパンの2選手は? 吉田と冨安の欠場には「日本の守備に間違いなく影響がある」
【セルジオ越後】点が獲れない森保ジャパン…無得点の浅野が選ばれて、獲りまくっている奥川が選ばれないのはなぜなんだ?

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ