１月27日、日本代表はカタール・ワールドカップ・アジア最終予選の第７戦・中国戦を埼玉スタジアム（19時キックオフ）で迎える。

　12か国が６か国ずつに分かれて総当たりの10試合を戦う今最終予選において、６試合を終えて日本代表は４勝２敗の２位。各グループの２位以内、計４か国が出場権を得られるなかで（各３位はプレーオフへ）、日本は５勝１分で首位を走るサウジアラビアとは勝点４差、一方で３位のオーストラリアとは勝点１差だ。中国戦を含めて残りは４試合、中４日で同じくホームでサウジアラビア戦を控える状況で、中国戦では勝点３獲得がミッションとなる。

　もっとも吉田麻也と冨安健洋のレギュラーCBを怪我で欠く苦しい台所事情を強いられ、特にキャプテンの吉田の不在はチームへの影響は大きいはず。攻撃の切り札として期待されていた三笘薫、古橋亨梧らも負傷の影響で不在と、森保一監督にはこれまで以上に難しいかじ取りが求められる。

　そのなかで指揮官は１月に国内組を集めての短期合宿を張り、勝負の２連戦へ準備を進めてきた。中国戦とサウジアラビア戦への招集メンバーの大半は海外組になり、賛否両論は寄せられたが、国内組はシーズンオフ期間にあり、確実に勝点を上積するためにもチームのコンセプトを理解した、指揮官にとって計算の立つメンバーを集めたと言えるのだろう。


 

　中国戦のメンバーを考えるうえでは、やはり焦点になるのはCBだ。吉田と冨安に代わって誰が先発するかだが、候補は４人。谷口彰悟、植田直通、板倉滉、そして追加招集となった中谷進之介だ。そのなかでクラブでのパフォーマンス、アピール具合、周囲との関係性を考えれば谷口と板倉が先発候補に近いか。

　１勝２敗と土俵際に追い込まれた昨年10月のオーストラリア戦で採用した４-３-３を継続するとなると、中盤はアンカーに吉田に代わって主将を任される遠藤航、インサイドハーフに守田英正、田中碧が入るはず。川崎でともにプレーしてきた谷口であれば、守田、田中への縦パスのテンポ、タイミングを熟知しており、リズムを作れるだろう。谷口は川崎と同様に左CBに入れば視野の確保を含め、いつものプレーも生かせるはずだ。ポジショニングや相手との駆け引きなど細かいプレーを高いレベルで意識する谷口には真骨頂を見せてもらいたいところ。

　相棒の板倉はシャルケで逞しく成長しており、数年前だが、谷口とは川崎で共闘。興味深いのはふたりが口を揃えて「自分のことより、勝利が大事」と語っていること。アピールのチャンスではあるが、チームとしての結果にこだわっており、その気合いがプラスに働けば日本代表にとっても大きいだろう。もしく植田、中谷を起用するれば対人や空中戦などでハードなディフェンスを見せてくれるはずだ。