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山市秀翔なくしては語れない桐光学園の8強入り。出場停止の準々決勝では恩返しのサポートを誓う【選手権3回戦】

カテゴリ:高校・ユース・その他

森田将義

2022年01月03日

PK戦では決めれば勝利が確定する5番目のキッカーとして登場

桐光学園の8強入りの原動力となっている山市(7番)。高い技術と優れた戦術眼でチームを操舵する。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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[高校選手権3回戦]桐光学園1(5PK3)1帝京長岡/1月2日(日)/等々力陸上競技場

 2019年にインターハイで優勝を達成する全国でも名の知れた存在である桐光学園だが、冬の選手権は不思議とタイトルとは縁遠い。最高成績は、元日本代表のMF中村俊輔(現・横浜FC)や川崎フロンターレでプレーしたDF佐原秀樹を擁した1996年大会の準優勝。2012年大会も順調にトーナメントを駆け上がったが、ベスト4で涙を飲んだ。

 この2年は全国大会出場からも遠ざかるなか、10年ぶりに8強入りを果たせた原動力として、主将を務めるMF山市秀翔(3年)の存在が欠かせない。

 2年連続ベスト4に進出している帝京長岡に挑んだ3回戦でも、彼の存在はキラリと輝いていた。「帝京長岡のペースに飲み込まれてしまい、自分たちのサッカーができなかった」と振り返る前半は、2回戦の帝京大可児戦に続き、ビハインドを許し、追いかける展開となった。山市自身も攻守両面で見せ場が少なく、満足の行く出来だったとは言い難い。

 しかし、後半に入ると流れが一変し、桐光学園のペースに。その理由について、山市はこう明かす。「後半は、前線からもっとプレスに行って高い位置で奪おうという話が出た。前半は少し引き過ぎて相手のペースに飲み込まれてしまう事が多かったけど、後半は上手く前からプレスをかけて、相手の自由を奪ってセカンドボールを拾えた」。

 今年の特長であるハイプレスで相手のビルドアップを限定すると、前半とは違い山市とMF豊田怜央(2年)のダブルボランチでボールを奪う回数が増えた。
 
 良い守備から良い攻撃へと繋げる場面も増えた。その代表例は、後半33分にセンターサークル付近で山市が粘り強くボールを奪ったシーンだ。山市は素早くMF三原快斗(3年)に預け、そこから左に展開し、最後はFW粟江晟(3年)がカットインからシュート。得点には至らなかったが、桐光学園としては理想とする攻撃だったのは間違いない。

 試合は後半23分に生まれたDF米山悠葵(3年)のゴールで桐光学園が追いつき、PK戦となった。負ければ高校サッカーが終わりというシチュエーションでは緊張するチームも珍しくないが、桐光学園は違った。

「PKに関しては吉田(優翔)がいれば本当に負ける気がしない。全部止めてくれると思うので、自分たちも思い切って蹴ろうという自信と強気を持って蹴るだけでした」(山市)

 実際に帝京長岡の2人目のキックを吉田がストップ。決めれば勝利が確定する5番目のキッカーとして登場したのは山市。「絶対勝つという気持ちをボールに対して乗せれば、絶対に入ると監督からも言われているので、『しっかり絶対に決めるんだ』と強い意志を持って蹴り込んだ」という一撃を決めた。
 
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