【岩本輝雄の目】中村俊輔のボランチ起用は「あり」。チームとしての可能性は確実に広がるはず

カテゴリ:連載・コラム

岩本輝雄

2015年07月17日

ボランチで捌きまくった俊輔の存在感は大きかった。

主導権を握り続けた柏戦では、非凡なパスセンスでチームを掌握。岩本氏も改めて、中村のインテリジェンスと技術の高さに感嘆。写真:徳原隆元

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 第2ステージ2節、ホームに柏を迎えた横浜は、課題とされるセットプレーからまたもゴールを許してしまった。その後、猛攻を見せたけど、結局、スコアは0-1のままで、勝点を得ることはできなかった。

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 ただし、ゲーム内容では横浜に軍配が上がったのは間違いない。ポゼッションでもシュート数でも決定機の数でも相手を上回り、あとはゴールだけ、という展開だったけど、チャンスを決め切ることができなかった。あまりにも決定機を外し過ぎたのが、敗因のひとつだろう。
 
 柏側の視点から言えば、劣勢の時間が長かったのは、プレスの仕方に問題があったと思う。特に先制点を奪ってからは、かなり引いて守っていたけど、あれでは“いつやられるかを待っているだけ”のようにしか思えてならなかった。
 
 たしかに、押し込まれてもCBの鈴木を中心に最後のところでは粘り強く対応してやらせず、よく守り切ったと思う。そこはもちろん高く評価したい。とはいえ、3点、4点取られてもおかしくない試合だったのも事実だった。
 
 割り切った戦い方は、今回は上手くいったかもしれないけど、次もまた同じようにいくとは限らない。もっと前から奪いに行く時間帯も作らなければ、失点のリスクは一向に減らないだろう。
 
 逆に横浜からすれば、試合の中身にはそれなりに満足できたかもしれないけど、柏があれだけ引いていたからこそ、という部分も忘れてはいけない。
 
 もっとも、そうしたシチュエーションを差し引いても、試合の主導権を握れた陰で、ボランチでボールを捌きまくった俊輔の存在感は大きかった。
 
 柏戦に関して、俊輔はほぼノーミスだったと言っても過言ではない。本来は一列前のプレーヤーだけど、トップ下や2列目ほどタイトなプレッシャーがかからないボランチでなら、彼の技術を持ってすれば、よほどのことがない限り、そう簡単にボールを奪われることはない。
 
 パスの供給源として、ロング、ミドル、ショートと、正確なキックで味方を巧みに操る。チームとして両サイドから良い形で崩せていたのも、例えば、右サイドでボールを動かし、逆サイドにいる相手を中に絞らせてから、左に大きく展開――改めて、俊輔のインテリジェンスと非凡な技術を感じずにはいられなかった。
 
 得意のセットプレーをゴールに結び付けられなかったけど、たまたま決まらなかっただけで、確実に脅威を与えていた。わずかなズレでたまたま合わなかっただけで、いずれバシッと決まる時が来ると思う。

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