【2021年の日本人選手ベスト11】MVPは日本人が最も不得意な分野でトップに立った不動の存在

カテゴリ:連載・コラム

加部 究

2021年12月20日

ライターが選ぶ、2021年の日本人選手11 Vol.1|板倉、伊藤の飛躍で冨安は右SBに配置

加部氏が選出した2021年の日本人選手ベストイレブン。

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 2021年の日本サッカー界で顕著な活躍あるいは急成長を見せた選手は誰か? ここでは日本サッカーに精通する識者に、今年一年のパフォーマンスを踏まえ、“日本人選手”の中からベストイレブンとMVPを選出していただいた。スポーツライターの加部究氏が選んだ顔ぶれは――。

――◆――◆――
 
 かつての香川真司、長友佑都、岡崎慎司、本田圭佑らのように欧州四大リーグでの華々しい活躍は見られなかったが、確実に底上げは進んでいる印象だ。例えば今年度は選出出来なかったが、オランダではAZで菅原由勢が、ズウォーレでも中山雄太がコンスタントに出場機会を得ているし、ベルギーでも日本代表に届いていない鈴木優磨や橋岡大樹らがスタメンに定着している。単純にリーグの水準を考えれば、Jと比較しても見上げるほどではないが、やはり異文化の中でポジションを勝ち取る難しさはある。長く欧州でチャレンジを続けてビーレフェルトでスタメンの座を勝ち取った奥川雅也のようなタイプも生まれ、成功への道筋のバリュエーションは広がっている。日本でも金銭面も含めて安定より挑戦に重きを置くプロらしい選手が増えてきている証と言えるかもしれない。

 とりわけDF陣の充実ぶりは顕著で、フローニンヘンからシャルケへとステップアップした板倉滉や、J2の磐田からシュツッツガルトへ移籍した伊藤洋輝の飛躍ぶりが素晴らしく、冨安健洋を右SBに回すことになった。日本代表で監督以上に有能なスポークスマンぶりを発揮し、ピッチ上でのリーダーシップも光った吉田麻也も、サンプドリアでのフル稼働を考えても当然の選択だった。

 また前線のタレントも豊富で、瞬く間にセルティックの看板選手になった古橋亨梧と、分厚い援護を受けられるレアンドロ・ダミアンと得点王を分け合った前田大然は外すわけにはいかなかった。特に前田は、単独プレスから得点奪取のケースにも再現性があり、攻守に渡り横浜への貢献が際立ち、国内組ではフィールドプレイヤーで唯一の選出となった。
 
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