元Jクラブ分析官が「横浜vs.川崎」戦を展望! 両チームの予想布陣は?
Jリーグは12月4日、J1最終節を迎える。日産スタジアムでは、2位の横浜F・マリノスと連覇を達成した王者の川崎フロンターレが激突。すでに雌雄は決しているが、22得点で得点王レースの首位に並び立つ横浜の前田大然と川崎のレアンドロ・ダミアンの争いに大きな注目が集まっている。
『サッカーダイジェストWeb』では、Jリーグの各クラブでスカウティング担当を歴任し、2019年には横浜でチームや対戦相手を分析するアナリストとして、リーグ優勝にも貢献した杉崎健氏に、今回の横浜対川崎、そして前田対L・ダミアンの得点王争いにおける勝負のポイントを伺った。
確かな分析眼を持つプロアナリストは、注目の一戦をどう見るのか。予想布陣の解説とともに、両者のゴール傾向、横浜と川崎の敵陣局面での攻撃という4つの観点から見どころを語ってもらった。
――◆――◆――
●横浜F・マリノス
今季成績(37節終了時):2位 勝点78 24勝6分7敗 81得点・34失点
●川崎フロンターレ
今季成績(37節終了時):1位 勝点91 28勝7分2敗 80得点・27失点
『サッカーダイジェストWeb』では、Jリーグの各クラブでスカウティング担当を歴任し、2019年には横浜でチームや対戦相手を分析するアナリストとして、リーグ優勝にも貢献した杉崎健氏に、今回の横浜対川崎、そして前田対L・ダミアンの得点王争いにおける勝負のポイントを伺った。
確かな分析眼を持つプロアナリストは、注目の一戦をどう見るのか。予想布陣の解説とともに、両者のゴール傾向、横浜と川崎の敵陣局面での攻撃という4つの観点から見どころを語ってもらった。
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●横浜F・マリノス
今季成績(37節終了時):2位 勝点78 24勝6分7敗 81得点・34失点
●川崎フロンターレ
今季成績(37節終了時):1位 勝点91 28勝7分2敗 80得点・27失点
【予想布陣解説】
ともに累積警告による出場停止がなく、お互いにエースストライカーの得点王以外に懸かっているものがないなか、前節から大幅な変更はないと見ています。
横浜からすれば、この最終節は開幕戦で負けた借りを返したいところでしょう。2位フィニッシュとはなりましたが、勝点で13も離されてしまい、直近5試合でも2勝3敗と自ら追撃の手を緩めて独走を許してしまった側面もあります。今季の集大成として、何がなんでも勝ちに行くはずです。
フォーメーションは前節と同じ前田選手を左サイドに置いた4-3-3(4-2-1-3)と予想します。36節の浦和戦で前田選手を1トップに配置しましたが、なかなかうまくいかず、前節の神戸戦で左に戻してゴールという結果も生まれました。川崎戦も同じ形を取るのではないでしょうか。
一方で、右サイドには前節ベンチスタートだった仲川選手が入ると予想しました。これは個人的な願望もあるのですが、前田選手に点を獲らせるには誰がサポート役として適任かと考えると、彼に最もアシストをしているのが仲川選手なのです。フィーリングも含めて、ふたりのスピード感がマッチしているのだと思います。
またボランチも本来であれば、扇原選手の起用が濃厚なのかもしれませんが、渡辺選手も前節は88分まで出場し、いいパフォーマンスを見せました。また後述しますが、やはり川崎の強度の高い中盤3センターを抑えるためには、彼の機動力も必要だと考えます。
続いて川崎ですが、こちらは前節のガンバ大阪戦を踏襲したスタメンになるでしょう。前節は相手がトップ下を置かない4-4-2だったので、中盤は3対2で数的優位からボールを握ることができましたが、今回は2ボランチとトップ下を置く横浜なので、中盤の組み合わせが完全に噛み合う形になります。ここで、どちらが優位に立つのか。
ここ最近起用が続いている脇坂選手、旗手選手、アンカーの橘田選手の中盤3人は非常に距離感がいい。おそらく、このトリオは継続して起用してくるでしょう。ただ、試合中に脇坂選手と旗手選手が入れ替わったりもしますし、ポジションは状況に合わせて臨機応変に変化していくはずです。
ともに累積警告による出場停止がなく、お互いにエースストライカーの得点王以外に懸かっているものがないなか、前節から大幅な変更はないと見ています。
横浜からすれば、この最終節は開幕戦で負けた借りを返したいところでしょう。2位フィニッシュとはなりましたが、勝点で13も離されてしまい、直近5試合でも2勝3敗と自ら追撃の手を緩めて独走を許してしまった側面もあります。今季の集大成として、何がなんでも勝ちに行くはずです。
フォーメーションは前節と同じ前田選手を左サイドに置いた4-3-3(4-2-1-3)と予想します。36節の浦和戦で前田選手を1トップに配置しましたが、なかなかうまくいかず、前節の神戸戦で左に戻してゴールという結果も生まれました。川崎戦も同じ形を取るのではないでしょうか。
一方で、右サイドには前節ベンチスタートだった仲川選手が入ると予想しました。これは個人的な願望もあるのですが、前田選手に点を獲らせるには誰がサポート役として適任かと考えると、彼に最もアシストをしているのが仲川選手なのです。フィーリングも含めて、ふたりのスピード感がマッチしているのだと思います。
またボランチも本来であれば、扇原選手の起用が濃厚なのかもしれませんが、渡辺選手も前節は88分まで出場し、いいパフォーマンスを見せました。また後述しますが、やはり川崎の強度の高い中盤3センターを抑えるためには、彼の機動力も必要だと考えます。
続いて川崎ですが、こちらは前節のガンバ大阪戦を踏襲したスタメンになるでしょう。前節は相手がトップ下を置かない4-4-2だったので、中盤は3対2で数的優位からボールを握ることができましたが、今回は2ボランチとトップ下を置く横浜なので、中盤の組み合わせが完全に噛み合う形になります。ここで、どちらが優位に立つのか。
ここ最近起用が続いている脇坂選手、旗手選手、アンカーの橘田選手の中盤3人は非常に距離感がいい。おそらく、このトリオは継続して起用してくるでしょう。ただ、試合中に脇坂選手と旗手選手が入れ替わったりもしますし、ポジションは状況に合わせて臨機応変に変化していくはずです。